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花会の出瓶花 2012-2023

久しぶりに開かれた花会に出瓶しました。


流派としてはたぶん年1回くらい開催したいという感じっぽいのですが、今回はコロナ禍もあり東京で開かれるのは5年ぶり。
がんばりたい気持ちはあるのだけど、仕事をしながらイベントをやるって結構しんどいんですよね。
今はわけあって労働から離脱してるので今回はなんとかなった、というところではありました。
まあ頑張れるときはぼちぼちやろうと思っています。



毎回お花会に参加するたびに、疲れ果てて「口から魂がでるわ~….」と言っていて、いちばん酷かったときにはお花会が終わったあと1週間くらい寝込んでたんですが、今の生活状況に助けられたこともあって今回はそんなに疲労を引きずらずに済みそうです。
久しぶりに花会が開催されて、出瓶されたいけばな作品を見ていると、やっぱりめちゃくちゃ出瓶者の個性が出るな〜と思って眺めました。


花材や花器は毎回先生と相談しながら決めるんですが、実際にいけこみ当日になると花材の多少の変更があったりするのはわりとあります。
それでもできあがった作品を眺めると、なんとなくその人っぽんですよね。
いつも同じような花材をいけていたり、同じ形をいけていたり、派手なのが好きな人は豪華な花材が多かったり、可憐な雰囲気が好きな人はやっぱりどことなく可憐だったり、なんとなくいけあがった作品はその人っぽい雰囲気があります。


今回は春という花材がかなり豊かに使える季節なこともあり、華やかな作品が多かったように思います。
今回はそれらを眺めていて、自分はそういえば華やかな作品をいけたことってあんまりないんじゃないかな?と思ってあらためてアルバムを引っ張り出してリストにしてみました。


リストにしてみると、うーんやっぱり(笑)


花材や花器を見るとその花材+花器だったら華やかにいけられたよね?っていうものも散見されるので、やっぱり私に派手で華やかな作品をいけるつもりがないだろうな、と思ってしまいました。
個人的な好みで言えば、お花がたくさんでぱぁぁぁ!とした雰囲気よりは、余白+空間を使いながら削りすぎずにシンプルにいけたい、というのもあって、やっぱりわりとそんな感じのものが多いですね。

最終的にあんまりかわいい感じにならない。

かわいいよりもcool、オリエンタル、中性的、立体感、TOKYOらしさ、というあたりが自分のいけばなのkey wordです。
伝統、というのもわたし自身は重視していて、伝統的な花材や型もとても好きです。


リストは上から古い順にならんでるので、下に行くほど新しく、技術もなんとなく上がっていきます。


2012.2 いちばんはじめは木瓜と椿。
塗の取り扱いに注意が必要な器が自分の手元にきてしまい、元々ガサツな性格の私としては人選間違ってる!と思った記憶。


2013.3 2回目の出瓶。
モンステラ?、胡蝶蘭、カスミソウ。
普通この組み合わせってもっと華やかにいけられるんです。
この時は大ぶりで華やかな白の胡蝶蘭も選べたし。
でもなんとなくやっぱり自分としてはこっちが好き
っていう理由で選ばれなさそうな色の胡蝶蘭を選ぶっていう。


2014.3 3回目は山茱萸。
2013年に昇級して師範代になり、お弟子さんを取れる資格を得てから初めての花会でお生花。
この形を初めていけるのが師範代試験なんですが、半年で早速やるとかチャレンジャーすぎん?
毎年3月は年度末で死ぬほど忙しかったので、この時期の記憶はありません。


2016.1 初いけ式での初いけ(若松)
新師範代に昇級した翌年度の1月に声がかかる初いけ式は2年飛ばしでなぜか声がかかったので参加してきました。
だいたい10人前後の新師範代が300〜500人くらいの来賓や社中の様々な方々の前でいけるので緊張しました。
この時入籍して半年くらいで、初めてダリンといけばな関係のイベントに出ました。
以降は別に来なくてもいいよと言ってるんだけど、参加してくれることが多いです。
片付けとか手伝ってもらったり。


2017.7 流派の忙しさもあって暫くやっていなかった花会が3年ぶりに会場を変更して開催。
真夏の花会はあまりに花にも人間にも過酷では….、と言いながらの出瓶。

夏ということで大好きなひまわりとカスミソウをリクエスト。
涼し気なガラスの器が多く、夏特有の花材も見られて全体的に華やかな作品が多かったので、シンプルにいけた方が映えるんじゃん?と天邪鬼を発動。
そして実はひまわりは2色あります。
(濃いやつと薄いやつ)


2018.8 真夏の花会第2回。
カラー、ミリオダグラス、カスミソウ。
カスミソウが好きなのでよく使います。

この時はカラフル&華やかなな夏っぽいやつをいけるつもりだったんですが、花材の変更があり、当日手元に来たやつがカラフルじゃなかったので、それであれば花の色や種類を足すよりも全部同じ色のカラーを使って、カラーの特徴的なラインの美しさを魅せることに注力した方がいいな、という感じで大人っぽいスタイルにしていけたもの。
(こういう花材変更は割とあります。当日来てみないとわからないんだなw)


2019.10 流派の周年記念で遠出して合作の出瓶。

私が主に担当していけたのが黄色と黒の毬を模した器。
隣の白の器との対比でわかりやすいと思いました。
黒と黄色の器の花材、もっと可愛らしくいけられるはずなのにそういう方向にならない…
バランスを考えるとちょうど良かったと思います。

白の器はナナカマド、ダリア、オンジューム、ミリオダグラス。
黒と黄色の器は、桐、紅万作、ポンポンマム。


黄色の方に白、ピンク、赤の明るいポンポンマムを配置して、黒い方に黄色、ピンク、みどりのピンク以外渋めカラーのポンポンマムの配置をするあたりが私の天邪鬼っぽさが出てる…
白の花を黒の器に入れたほうが華やかなのにw


黒の器は桐の枝のラインのおもしろさを前面に出したかったのもあります。
あとこうした方がピンクのポンポンマムのかわいらしさが目立つでしょ?


2023.4 コロナ禍で花会が開催できなくて、久しぶりの花会。
出瓶数は過去イチ少なかったんだけど、
そこはみんなのパワーでカバーしたみたいな感じだったような…

初めて春の花会。
”カッコかわいい"感じでひと味違う風にしたいです、
と相変わらずの難リクエスト&協議の結果の、
花海棠とハウチワカエデ。
リクエスト通りの雰囲気に仕上がってよかったな~と思いました。

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