エフ iito2nd

文学修士。現在は言葉の外の表現を知りたく、iitoにてモデルをしています。こちらはエッ…

エフ iito2nd

文学修士。現在は言葉の外の表現を知りたく、iitoにてモデルをしています。こちらはエッセイや日記など。

最近の記事

        • 猫日記

          猫カフェにいきました。 職場の仲間たちとの飲み会の前、ちょっとした空き時間。そんなときにふらっと癒やしを求めてはいってしまいます。迎えてくれる店員さん。「リピーター1名様」の声。猫たちは生き物なので初回はいろんな注意事項を店員さんと確認する時間があるのですが、2回目以降はパスできるのです。少し誇らしい気持ちで猫にあげるためのおやつを買いました。500円。ペロペロキャンディのような可愛い見た目なのに出汁のようなにおいがします。猫用のスープに棒をつけて冷やし固めたものみたいです。

          不在の存在性について──『行方不明展』に思ったこと

          この展示はフィクションです。 「現実逃避」という言葉があります。人は「現実から逃げたい」と思うとき、果たしてどこへ逃げたいのでしょうか。 2024年夏、東京日本橋で行われた展示『行方不明展』に行ってきました。こちらはホラー作家「梨」氏が脚本とのことで、氏の現実と創作の垣根を崩すような作風が好きな私はとても楽しみにしておりました。 会場では「行方不明」にまつわるいろいろな物品が、人にまつわる行方不明の「身元不明」、場所にまつわる「所在不明」、ものにまつわる「出所不明」、さ

          不在の存在性について──『行方不明展』に思ったこと

          深夜のコイン洗車機に思ったこと

          私が幼少の時分、父はホンダのエアウェイブという天井がガラス張りになった車に乗っていた。鹿児島に住んでいたので火山灰やら野鳥の糞やらで頻繁にコイン洗車機に通っていて、それについていくのがすごく楽しかったのを覚えている。 回るモップが迫ってくる臨場感とか窓を伝っていく灰色の泡や打ちつけられる水の轟音と振動と、晴れた日にそこだけ局所的な嵐になったような、それを安全なガラス張りの車内から体験するのがとてもわくわくした。 恐らくその車を買った父はもっとわくわくしたんじゃなかろうか。

          深夜のコイン洗車機に思ったこと