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昭和の小学生の遊び ACゲーム編

ファミコンが我が家にやってきたのは小学校6年生時分でしたから、それまでは家でビデオゲーム(テレビゲーム)をやるということはなかったんです。

ゲームセンターにも行きましたが、当時ゲームセンターは悪の巣窟、小学生が足を踏み入れるという行為は、進んでカツアゲされに行くようなものでした。でも、その当時はゲームセンターじゃない場所にもけっこうゲーム機が置いてあったんです。

私がよく行ってたのが近所の文房具屋です。店先にテーブル型のインベーダーと、アップライト型(立って遊ぶタイプ)の何かのゲームが置いてありました。

その文房具屋の近くの商業ビルの2階の焼き肉屋の前にもアップライト型が3台ほど置いてありました。他には釣り堀、なぜか肉屋の前など、色んなところにちょいちょいゲーム機があったんです。

西友の屋上のゲームコーナーは置いてある機械の数も多いですし、ビデオゲームじゃないエレメカっていう方のゲーム機も充実していてとても楽しい空間でした。

ビデオゲームはだいたい1ゲーム50円だったんですが、インベーダーとか、ルパン三世とか、古い機種の中には10円で遊べるものもありました。

ただ、50円、10円といっても小学生の乏しい小遣いの中から使うわけですから、1ゲームにかける真剣さは相当なものでした。

メジャーなものなのかマイナーなものなのか判断がつかないものもありますが、当時ハマっていたゲームの動画をYouTubeで探してみたらけっこう出てきました。

ザ・ビッグ・プロレスリング

ゲーム名は今初めて知りました。

片方のボタンを押して技を選んで、もう片方のボタンで技をかけるという操作方法なんですが、強い技はボタンを何度も押さないと選択できず、例えばコブラツイストはボタンを12回押す必要がある・・・みたいな。

ハメ技的なものがあって、決まった順番で技をかけて最後にコブラツイストを決めると必ずギブアップが取れるというものでした。そういう裏技も、当時はもちろんネットもないし、アーケードゲームに関しては攻略本も少なかったですから、仲間内で情報交換していました。

このゲームのハメ技は、仲間のひとりが繰り返し試して裏技として確立したというものでした。

ムーンクレスタ

ムーンクレスタは固定画面のシューティングゲームで、同じタイプのインベーダーやギャラクシアンと比べると敵キャラの種類が多くて非常に個性的である点が特徴のひとつです。

そして何と言ってもドッキングというシステム。ものすごくテンションが上がりました。しかし、ドッキングにもけっこうシビアな操作が必要で、失敗すると自機を1機失うという厳しさ。

しかも1号機~3号機までフルでドッキングすると機体がデカくなりすぎて敵の弾に当たりやすくなって逆効果。それでもロマンを重視してドッキング、その結果50円失う。理想と現実っていう概念を叩きこまれたゲームでもあります。

ハイパーオリンピック84

ロサンゼルスオリンピックの時期に出た、ハイパーオリンピックの第二弾だったはず。

これは相当ハマって、ずいぶんうまくなったもんで50円で長時間遊べました。くわしい仲間がたくさん裏技を仕入れてきて、それによってより長いこと遊べるようになりました。

それらの裏技、あえて検索したりして調べないで、当時の記憶をたどって覚えてる限り書き出してみます。

1面の水泳:
スタートのピストルと同時にRUNボタン2個同時押し、続いてJUMPボタンをリズムよく3回押すと、息継ぎしなくてよくなる。

2面のクレー射撃:
全クレーをパーフェクトで撃つと縫いぐるみが右から飛んでくるので、それを左の照準で撃つ。そうすると鳥がゆっくり飛んでくるので連打で弾を当てると1発ごとにボーナス点。ありえない高得点が取れる。

3面の跳馬:
ピーッっという合図の1秒後くらいに(確か)3つのボタン同時押し。成功すると背景のユニオンジャックが光る。その状態だと着地を合わせなくてもピタっと決まる。

5面の三段跳び:
ジャンプ角度を39度、41度、45度で跳ぶと、隠しキャラが出てボーナス点が入る。

間違ってるところもあるかもしれないし、4面(アーチェリー)、6面(重量上げ)、7面(棒高跳び)にも多分裏技はあったと思います。でも当時は仲間内の口コミだけが情報源なんで、我々の中ではここまでが限界でした。

ルパン三世

これは当時もクソゲーだと思いつつ遊んでました。いくらなんでもこれでルパン三世を名乗るとは。無許可っぽいし。

当時の貧弱なグラフィックでも、ルパンと言われれば脳内でルパンに変換して遊ぶというのが普通でしたが、このゲームだけはそれすら厳しかったです。でも、ゲームとしてはそこそこ楽しんでいたように思います。

プロ野球入団テスト

動画は英語版だけど、遊んでたのは日本語版で、ゲームのタイトルも「プロ野球入団テスト」だった記憶が。

操作がシビアすぎて、まったくうまくいった試しがないです。1回でもクリアしたくて意地になってしばらく遊んでましたが、お金がいくらあっても足りないんでギブアップしました。

ケロケロパックン

エレメカ系です。カエルの口にボールを入れるというゲームですが、1個入れるたびにカエルの口がだんだん閉じていって難易度が上がるというもの。

手打ちパチンコの要領でボールを発射するんですが、アナログ操作で技術介入性が高かったです。

5発入れるとクリアなんですが、1~2発目は全開でオッケー、3発目はハンドルを全開より人差し指1本分弱く打つ、4発目は親指1本分・・・みたいな感じで完全に攻略してました。

クリアするとココアシガレットとかボンタンアメとか、駄菓子がもらえるっていう。20円1ゲームで賞味期限や衛生面に不安のある菓子をゲットできるという素敵なゲーム。

その他の懐かしいゲーム

動画を貼り付けませんけど思い出すままに列挙すると「キング&バルーン」「フロッガー」「クレイジークライマー」「長いレーザービームがタテ向きに一瞬でビュっと伸びるゲーム」「プロレスラーの等身大人形と力比べするゲーム」などが印象に残っています。

ちょっと新しめのゲームだと「ギャプラス」「ガントレッド」「ゼビウス」「1943」「2本のレバーをつかんでボクシングするゲーム」「米軍の兵隊が腕相撲とか色んなスポーツをやるトラックボールで操作するゲーム」など。この辺は中学生になってからかなあ。

毎回限られた小遣いの中からゲーム代を捻出し、時々カツアゲされつつ遊んでいた身としては、ファミコンの登場は革命的な出来事でした。

ちなみに、そのタイミングでお父さんが間違ってセガを買ってきてしまった子は、その後微妙にねじれた感情を抱きつつセガっ子として成長してゆくことになりました。セガマークIIIが出た時はついにセガっ子の時代到来かと思われましたが、そうはなりませんでした。

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