バンド活動の何がオモロイの?
しろうとバンド活動以外にも、音楽を創り出す手段はあります。
昔で言うと打ち込み、今のこなれた言い方だとDTMで創れば、わざわざ集まって演奏するよりも効率的だし、特に私の場合だと自分で演奏するよりもコンピュータの方が絶対に上手に楽器を奏でてくれます。
それなのになぜ、わざわざ面倒くさい上に上手に演奏もできないくせに、バンドで音楽を創るということを続けているのかというと、アホみたいな言い方ですがデッカイ音出すと気持ちがいいからです。
もっと言うと、デッカイ音を出して、それを自分の体と楽器で受け止めてる感じが気持ちいいからです。
スタジオやライブ会場の高出力のアンプでひとりでギターをジャーンとやってデカい音を出すだけでも気持ちいいのに、それを何人かで集まってドーンとやるわけですから、恍惚としてしまうほどの大変な気持ちよさを得られます。
ドーンと出た音を全身で受け止める感じ、楽器に触れている手や体で感じる振動と感触、これって住宅事情的に家でいつでも好きな時に楽しめるものではありません。スタジオやライブ会場でしか味わえない感覚。
初めてのしろうとバンド体験は高校生の時でした。
当時はメンバーの中で唯一エレキベースを持っていたという理由でベースを担当していたんですが、初めてスタジオのベースアンプでドーンとやった時の腹に響く快感、その延長線上で今でもしろうとバンドを続けていると言っても過言ではありません。
多分、自分の創りたい音楽を最良の形で完成させるには、私の楽器演奏スキルだとDTMに費用と時間を費やすというのが正解だと思います。最近のDAWは凄いらしいですから、あたかも生演奏のような仕上がりにできるようですし。
私はやったことないけど、うまい人がDTMで作った音源をYouTubeとかで聴くと、昔では考えられないほどのクオリティです。
それでも、面倒でも、たとえ演奏クオリティが低くても、バンドで演奏してそれを体や楽器でドーンと感じる気持ちよさは全てを凌駕してしまうんです。私の中ではね。
しろうとバンド活動には色々面倒なことがあります。メンバーのスケジュールを合わせてわざわざ集まること。いちいちお金を払ってスタジオを借りること、自分のイメージ通りの演奏ができるとは限らないこと。
他、面倒で非効率なことをあげていったらキリがないんですが、仕事じゃなくて楽しみなんだから、効率だのコスパだのタイパだのを気にかける必要はありません。むしろ面倒なことが多い方が良いまである。
面倒とか無駄っぽいことに時間やお金を使って楽しむなんて、この上ない贅沢だと思いませんか。
面倒だろうが何だろうが、デカい音ドーン!、腹にズーン!、楽器を持つ手の感触ビビーン!これがバンド演奏というものです。