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湿気の多いこの頃の音

真空管アンプ、スピーカー自作歴概ね5年という経験をまだまだ浅いと考えるか、結構、のめり込んでよく継続しているなぁと見るかは置いておいて、日々音楽を聴いている中で、いろいろな変化が起きてくる。

ラックの奥のほうにしまってあったほとんど聴かないレコードを久しぶりにかけてみると、いい曲だなぁなんて再評価してみたり、埃をかぶって見えないところにしまってあった真空管アンプに久しぶりに火入れすると、その姿に魅力を再発見し、惚れ惚れしながらいい音だなぁなんて認識を改めたり。

つまり、人の感覚なんて、その時の環境や、精神状態、はたまた、気まぐれでどうにでも変わるようである。

そんな小生は、自身の頭の能力の限界も相まって、自作真空管アンプや、自作スピーカーのデータ測定をないがしろにしてきたたわけで、定量的なデータで物事を判断し、説明するという事が苦手のようである。ただ、不精なだけと言う事もできるかもしれない。

そんなわけなので、私の文章は、ネットにアンプやスピーカー自作記事を投稿されている、諸先輩の様に読者の方々への参考になるようなデータ付き情報を提供するにはほど遠いことばかり書いているように思う。

今日もそんなことで、やっぱりデータに裏付けされない、自身が感じた気まぐれの思いつきによる記述に終始するわけであるが、この季節、いわゆる梅雨の時期で、湿度が高いときの音は、なんだか心に訴えるものが足りないように聴こえる。

真空管アンプを取り換えてみたり、スピーカーを変えてみたりするが、なんとなく駄音が耳音に届くのである。

FE206NV、バックロードホーン

秋から冬にかけて湿度が低い時は、20㎝フルレンジ ・バックロードホーンのFE206NVにどのアンプをつないでも、クリアで生き生きとした音が耳元まで届いていたように記憶しているのに、この梅雨の最中聴く音は、何ともぼけた駄音のように感じてしまうのである。もしかして、音源であるレコードを変えればと思い、別のものに変えるのだが、やはり、今一つワクワクするところへたどりつけない気がするのである。

先述しているように、データに裏付けされていない私の勝手な今日の気分に左右された感想であるから、全く、これを読んでいただいている読者の方々には役に立たない話かもしれない。

そして、これが、秋口になって、枯葉が舞う頃、気候も良く爽やかな気分の中で、少し感傷的になってレコードを聴けば、全く違った印象、感動を受けるのだろうなと想像するのである。今と全く同じ、スピーカー、アンプシステムで聴いているのに、、、

そんなことを考えながら、でも、この真空管アンプやスピーカー作成の世界を一歩ずつでも突き詰めるために、諸先輩方が書いた、真空管アンプの製作本、原理、設計の仕方を書いた本をもう一度一から読み直して、少しでも理解を深めようと飽くなき追及をしている自身を、少し偉いなぁと思うものである。
(というより、何回読み直しても自身の身についていないことがなさけないなぁと思うこの頃である。)