【 JC論考 】 型があるから型破り | JCは「型」を学び、身につける場
JCは「型」を学び、身につける場
茶道に、型を身につけ、発展させ、新しいものを生み出す、「守破離」という教えがあります。
これは、次の千利休の和歌から引用されたものとされています。
この和歌は、「教えを守り続けながらも、いつしか離れていく事も大切であるが、そこにある基本精神は忘れてはならない」との意で、ここから次の座右の銘も生まれています。
このように新しい価値を生み出していくためには、その根本の精神、本質を見失わず、まず型を身に着ける必要があります。
私は、JCは「型」を学び、身につける場だと考えています。
1910年米・セントルイスのダンスクラブに端を発したJCには、長年培われた知識や経験、ノウハウがあり、絶えず提供される発展・成長の機会を通して、会議の仕組みや持続可能な解決のための思考のあり方など様々な型に触れることができます。
どんな型を学べる?
例えば、JCI猪苗代の事業計画書は、概ね次のような構造になっています。
事業に必要な要素が項目ごとに網羅されています。
事業実施にあたっては、少なくとも事業実施の3ヶ月以上前から着手し、事業計画書を理事会に上程、協議します。
理事会への上程にあたっては、事前に五役会(理事長/直前理事長/監事/副理事長/専務理事)にて、背景・目的・事業の整合性や予算、リスクなどについて協議します。
例えば、4月19日に事業を実施する場合次のような工程になります。
めんどくさい。
仕事でこんな進め方をすることはほとんどないと思います。
時間もかかります。
ざっくり考えて、当日不測の事態に対応しながら、トライアンドエラーで行うことが多いのではないでしょうか。
実際、私も仕事では会社員時代も含めてここまで計画して行うことはなく、「ざっくり計画のトライアンドエラー」が中心です。
じゃあ、ムダなの?
かといえばそうではないと思います。
この工程を通して「事業実施の型」「コンセンサス形成の型」を学ぶことができます。
型が身につけば、仕事ではTPOに合わせて要点を押さえてスピーディーに行うこともできますし、不測の事態が減り「ざっくり計画のトライアンドエラー」の質を向上させることができます。
型を学び身につける以外にも、自分の考えを言語化する力や、文章力を高めることもできます。
実際に事業計画書を作成してみると、背景や目的で迷子になったり、必要以上に長くなったり、自分が考えていることを他者が分かるように言語化し、文章に落とし込むということが思っているよりも難しいことだと実感します。
何かコトを行うとき、個性や独創性を求めがちですが、基本の型を会得しないまま求めてしまっては「形無し」になってしまいます。
JCは「型」を学び、身につける場。
そんな意識で向き合ってみてはいかがでしょうか。
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