最後まで聴けなかったアルバムを最後まで聴く【結束バンド/ぼっち・ざ・ろっく!】
【このアルバムを知ったキッカケ】
2022年 6年かかって高校を卒業した年。
当時放送されていたアニメ”ぼっち・ざ・ろっく!”を見た流れでアルバムを聴いた。
ちょうど自分が高校を三年も留年していたからか、主人公の後藤ひとりの学校に対する姿勢には少し親近感があって(落ち込む考えの飛躍加減とか、教室にギター持ってくる感じとか)、最後まで楽しく視聴した。
続きも気になったので原作も全部読んだ。本編についてここで詳しく語ったりはしないけど、徐々にストーリー漫画になっていって面白かった。
このアルバムは結束バンドの作った曲というコンセプトアルバムで、本編とリンクしている箇所も多い事から、俺はアニメの拡張コンテンツみたいな感じで聴いた。
ちなみに結束バンドのメンバーの苗字は、アジアンカンフージェネレーションのバンドメンバーからとられていて、このアルバムにはアジカンの”転がる岩、君に朝が降る”をカバーした音源が収録されている。
【初めて聴いた時の印象】
少し曲の感想とはずれるけど、このアルバムが発売されるにあたって”けいおん!”の放課後ティータイム(アルバム)を連想した。(どちらもアニメの劇中バンドのアルバムというコンセプト)
放課後ティータイムの歌は、アニメの女子高生の可愛らしい雰囲気をそのまま歌にしたような楽しい曲が多かった。
あくまで画面の向こうのキャラクターが考えてる事、人生観、キャラクター同士の関係性、といった所がテーマになっている感じで、こちらに語り掛けてこない感じがキャラクターソングっぽくて良かった。
比べて結束バンドのアルバムはかなり”外”に発信してる感じがして、画面の向こうから語り掛けてくる感じが面白かった。
”自分はここにいるんだよ!”という主張が全面に出てて、それがアニメの中だけじゃなくて、それを見ている視聴者にまで届けよう!、みたいな制作人の意気込みが感じられるというか、単なる劇中バンドじゃなくて、普通のバンドと同じように聴いて欲しいみたいな意図を感じた。
面白いとは思ったんだけど、俺はアニメにはアニメっぽいキラキラしたキャラソンを求めちゃう節があって、アニメ本編が面白かったからアルバムまではいいやと思って最後までは聴けなかった。
原作を読んだのはその後の事で、だいぶ結束バンドに対する思い入れも変わってるから、今聴いたら全然違うかもしれない。
(ちなみにけいおん!の主要キャラクターの苗字にも元ネタがあって、全員P-MODELのメンバーからとられている。だからなのかわからないけど、本編のBGMがクラフトワークのオマージュになっていたりする(謎))
【聴かなかった期間】
それから今(2024年10月)にかけて、YouTubeで劇中の歌唱シーンなんかはちょいちょい見つつ、原作も最新刊まで読んで、新しいシングルが出たらちょっと聴くみたいな感じで、ぼっち・ざ・ろっく本編を楽しんできた。アルバムはココ一年くらい聴いていない。
話はそれるけど、大槻ヨヨコというキャラクターの登場には笑った。
当然モデルになった人物は大槻ケンヂだし、大槻ケンヂの昔の芸名が大槻モヨコなのも相まって、このキャラクターが出てくるだけでオーケンの特攻服がちらついてしまう。
個人的に大槻ケンヂ(特撮)の”人として軸がぶれている”がキッカケで本を読み始めたり、音楽を聴き始めたから、思い入れが非常に強くてオーケンがモデルになったキャラで萌えるみたいな事が全く出来なくて苦しんだ。
【聴いてみた感想】
通して2回きいた。
共感する所はあったけど、それで励まされたり元気が出たりってのは、俺には無かった。
この作品に求めてる事は、本編で十分に満たされてるから、曲までそうかっていわれると自分にとってはそうじゃなかった。
それは癒しだとか元気が出るとかそんな事なんだけど、結束バンドの曲は妙にシリアスで、欲しいモノとはちょっと違った。
確かに歌の中で言われてる”冴えない青春”や”過剰なコンプレックと自信”みたいな物は俺も持ってるんだけど、ああ、ターゲット層に俺もまれてるんだなぁ、くらいにしか思わなかった。
”私はこんな人間なんだ!”ってキャラクターが主張する歌詞が、原作者が書いていたモノならいいけど、プロのライターがイメージソングとして後から書いた事を考えると、あんましのれない。
キャラクターソングがダメって訳じゃなくて、キャラクターが作詞した設定っていうのが、少し引っかかったんだと思う。
自分と同じ考えの人がいるってだけで救われた時もあったから、中高生の時に聴いてたらハマってたと思う。
今後も本編を楽しんでいこうと思います。
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