最後まで聴けなかったアルバムを終わりまで聴く【Blonde/Frank Ocean】
【このアルバムを知ったキッカケ】
2021年 高校留年中の時(20歳)。
周りのカッコいいと思っている人たちが気づいたら皆HIP HOPを聴いていたので、急いで自分も聴きだした。
まず右も左もわからないので【ヒップホップ 名盤】とか【ヒップホップ オールタイムベスト】とかで検索をかけて、色々と聴いていった。
その中でカッコいいなと思ったのが、タイラー・ザ・クリエイター率いるオッドフューチャーだった。
オッドフューチャーは2007年に結成されたヒップホップクルーなんだけど、クリエイティブ集団みたいな感じとも少し違って、規則なんかも殆ど無い自由な集まりだったらしい。
殆ど個人個人で活動しながらも、似たようなセンスを持つ妙な奴らがざざざーって集まって、その場の勢いから突拍子もないものを作り出してしまう雰囲気がカッコいいと思った。
ゴシップ的な面から彼らの存在をしって、主催者のタイラーのアルバムをよく聴くようになった。その次にオッドフューチャーのメンバーであるフランクオ-シャンの事を知った。
【初めて聴いた時の印象】
俺が説明するまでもなく時代を代表する名盤として名高いblondは、前評判の高さか色々と想像を巡らして聴いたのだけど、初めは全然分かんなかった。
まだラップの楽しみ方すら掴めてなかったし(歌を聴けばいいのかトラックを聴けばいいのか、よくわからないまま頑張って聴いてた)、当時はファンクとかソウルも全然知らずにロックオンリーで聴いてたから、まあわかんなくてもいいかってチャレンジを断念した。
それから2年がたって、カニエ・ウエストにドハマりした。
マック・ミラーとかケンドリックラマーのトゥ・ピンプ・ア・バタフライみたいな、他ジャンルとヒップホップの融合した音楽に夢中になった。
その中でも一番心惹かれたのがカニエウェストのランナウェイだった。
YouTubeでシングルを聴き漁って、アルバムを順々に聴いてった。
アルバムで一番聴いたのはイーザスで、そこにフランクオ-シャンも参加してる事も知った。
同時期にカニエがフランクオーシャンのblondをべた褒めしている記事を発見して、あのカニエがそこまで言うならまた聴くかと思って聴いてみたんだけど、やっぱり途中で飽きてしまって、丸々一枚は聴けなかった。
好きな曲は何曲か出来て、ゴッドスピードの和訳動画を彼女に送ったりした。
彼女に送った動画
(グラミー側からしたら立候補しなかった人のアルバムを受賞させろと言ってるのだから、カニエの発言はいい迷惑だ)
【聴かなかった期間】
それから現在にかけて(約一年くらい)マイミュージックにダウンロードしては、聴かないまま容量が満タンになって削除するを繰り返している。
(blondはマイミュージックにジャケットが並んでるだけでカッコいいから)
うっすら前半は聴いてたし、それでもいいかなっと思ってたのだけど、今回聴こうと思ったのは、SNSで偶然回ってきたオリジナルラブ田島さんのインタビューを読んだのがキッカケ。
このインタビューの中で田島さんがリルヨッティやフランクオーシャンに言及していて
こう真っすぐ素直に言及されているのを見て、「これがカッコいいと思える俺カッコいい」「なんかわかってる風」で音楽聴いてるのがちょっと恥ずかしくなって、わかんなかったら別にわかんないでいいし、興味があるうちに改めて聴いてみようと思った。
自分の好き嫌いくらいはっきりしたかった!。自分の感受性くらい(茨木のり子)
【聴いてみた感想】
2回ほど聴いてみたのだけど、かなり体力を使った。
やっぱ俺にとってのフランクオーシャンは作業中に流して置いたり、曲単位で聴くには最高だけど、アルバムをしっかり聴くアーティストではなかったみたい。
きっとコレは今の俺の精神状態も関係してて、このアルバムはアートとポップスの中間みたいな作りみたいだから、聴いてて気分もいいし心地いいんだけど、エンタメというよりは何かを発見したいような時に聴くと最高だと思う。
今俺は一番ダメな時期を抜けて、新しく本を作る準備をしたりしてるから、気持ちが少し上向き。発見よりも無意味に楽しくなれたり、元気になれるアルバムを求めてて、今は音楽に深みを求めてなかったのかもしれない。
神聖なモノよりも俗っぽいものに魅力を感じる時期なんだと思う。
またダメになったら聴いてみようと思います。
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