「戦争と平和」 市民の記録⑯ 壁あつき部屋―巣鴨BC級戦犯の人生記
勝者による裁きだと言われる第二次世界大戦後の戦犯裁判。「ずさんな調査で多くの日本兵が命を奪われた」としばしば言われるが、この本を読むと、正しくは「調査がずさんなため、裁かれるべき命令側の上官が責任を免れ、命令された側の部下が責任を問われて命を奪われた」と言うべきではないか、と思わざるを得ない。無謀な作戦の失敗に関する責任も、捕虜の虐待や殺害に関する命令の責任も取らず、部下に責任転嫁して恥じない「天皇の軍隊」の将校たち、その体質はどこから来ているのか。<以下本文から引用>
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