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編集者にできる販促活動って何がある?

僕は、本づくりは伝言ゲームの流れに似ていると思っています。
お客さんの手元に本が届くまでの間には、次のような流れがあります。

①著者 → ②編集者 → ③営業 → ④書店 → ⑤お客さん

本来なら取次もありますが、
今回は流通の話ではないので省略しました

基本的にはこの流れに沿う形で動くため、著者が出版社の営業に「この本はこういう本でして」と、直接本の魅力をプレゼンすることは基本的にありません。それはその間にいる編集者の役割です。同じように、編集者が書店に新刊の案内をすることもありません。それは営業の役割です。いずれも、伝言ゲームがプレイヤーを飛び越えることができないのと同じです。

こういった役割分担をすることでそれぞれ自分のパフォーマンスを最大限発揮しているわけですが、あると思うんです。

編集者にもできる販促活動が

そんな思いもあり、先日こんなツイートをしました。

正直、思ったよりも反応がありました。販促活動に関して、もどかしい思いを抱えている人は多いと思います。もっと自分にもできることがあるんじゃないかと。
それに、反応を見ていると編集者だけではなく、著者やライターの方も自分にできることを探しているように見えました。

個人の言葉だから届く

現時点での僕の考えとしては、編集者が「自分の言葉で、本づくりに込めた思いを語る」ことが、オウンドメディアのない出版社の/編集者が/個人で/できる販促活動の一手だと思っています。

今までのように、ただ「こんな本ができました!いついつ発売です!」では届いていない実感があります。なぜこの本を作りたいと思ったのか、なぜこの人にお願いしようと思ったのか、本が完成するまでにどんなやり取りがあったのか。そういった形で、これまでの「当たり障りのない新刊案内」から「コンテンツ」に変換することで、従来の伝言ゲームの仕組みでは届かなかった人にもメッセージを受け取ってもらえるんじゃないかと思うわけです。

先日、こんなnoteを書きました。

このnoteでは、10月に発売する書籍の制作秘話や裏話的なことを書いています。ありがたいことに、このnoteをきっかけに書籍の存在を知ってくれたり、興味を持ってくれたり、なかには「予約します!」とコメントを残してくださった方もいました。僕はフォロワーが多いわけでも、多くの人に知られているわけでもありませんが、「個人の声がきちんと届いた」という確かな手応えを感じました

エンドユーザーはただの新刊案内に興味を持ちません。よほど気になるテーマや著者でない限り、スルーして終わりでしょう。

だからこそ、唯一無二のコンテンツにするためにも、企画の立ち上げからゴールまで著者と一緒に走ってきた編集者が自分の言葉で語ることが大事だと考えています。
大げさかもしれませんが、そうして編集者が自分の言葉で語ることは、単なる新刊案内という役割を超えて、その本にさらなる存在意義を与えることにもなると思います。

「本は作って終わりではない」というのはもう共通認識だと思います。

ぜひ、販促に関して皆さまのお考えをお聞きできたら嬉しいです!

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