怠け蟻

働き者とよく言われる蟻は、やはりその名の通り朝でも夜でももぞもぞと蠢いている個体をよく見ることができる。

しかしその胡麻粒くらいの蟻をよく観察すると巣内に自分の身体より一回り二回り大きい獲物を運ぼうとしている働き蟻を観察することもできる、右往左往と無駄な動きを繰り返している蟻や一見仕事をしているように見えるが、ただ踠いて時間を潰しているような蟻を観察することができる。

そんな怠惰で退廃的な生活を送る働き蟻の対蹠的な存在、言うならば「怠け蟻」をまるで自分の存在のように彼等が映って見えてしまい、私の中に同族嫌悪的な感情が生じ、私はそのゴミみたいな蟻供を思わず踏みつけてしまいました。

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