ぴちぴちぼろぼろ餓鬼

ぴちぴちぼろぼろ餓鬼

最近の記事

なかなか治らない僕の機嫌。急募、治し方

気分が悪かった。 そんな日は皆生きていればあるだろう。 そんな日はいつも決まって僕は少し贅沢をしていた。 少し美味しいご飯を食べたり、欲しかったものを買ったりして自分を満たしていた。 最近の生活ではそんな最悪の日が続いていた。 僕は微小なお金しか入っていない心許ない財布の紐を思いっきり緩め、僕のテンションの面倒を見た。 最後に自分の機嫌を取った頃から一週間、二週間、三週間と経ち、僕の住んでいる地域はもうダウンコートを着なければ凍死に至ってしまうほど冷たくなっていた。

    • 片道切符、人間不合格

      今日と明日を繋ぐ片道切符(人生はいつも片道なのであります)を購入したい、しかし切符は勿論タダでは無く、お金を支払うか、もしくは金の代わりに精神を削られ持っていかれる。 明日が来て欲しい、けど来て欲しくない、矛盾した感情の中思考を放棄した僕は、明日への希望を胸に代金を払い、明日へと向かう。 しかし希望なんてもの幻想でしか無く、明日へと希望抱いていた明日というものが実際に訪れてみると僕はその現実の悲惨さに直面し、絶望に沈む。 夢なんて見なきゃよかった。慣習に従い、適当な学校

      • 他人が怖い

        とある出来事により、僕は不信となってしまった。 通り過ぎる人、僕と一言を交わす店員さん、清掃の人、誰もが僕に怒りの感情や、嫌悪の感情、総じて負の感情を抱いているのではないかと勘繰ってしまうようになってしまいました。 トイレに行き、清掃員さんがいる。僕は清掃員さんを横目に用を足すが、清掃員さんは、今掃除したばっかりだろう、汚すな、私がいなくなってからどうぞ便器を汚せばいい、しかし私が掃除した直後の便器を汚すなんて「なんて非常識で醜悪な餓鬼なんだ。」と思っていそうという憂慮で

        • 喫煙女子高生に逆ナンされた

          僕はコンビニの喫煙所にいった。 喫煙所には田舎ではありがちな男女数名のヤンキーの群れが灰皿の周りを独占していた。 男子達は高校生にありがちな聞いていられないラップバトルをして遊んでおり、僕はそのラップバトルを横目に聴きながら死ぬほど煙草を吸っていた。 少ししてその群れが解散し、その群れ内の女性と2人きりで煙草を吸っていた、何とも言えない空気の中、僕はお構い無しに不足したニコチンを補給していた時「セブンスター吸ってるんですか?」とその女の子に話しかけられた。 久しぶりに女性か

          怠け蟻

          働き者とよく言われる蟻は、やはりその名の通り朝でも夜でももぞもぞと蠢いている個体をよく見ることができる。 しかしその胡麻粒くらいの蟻をよく観察すると巣内に自分の身体より一回り二回り大きい獲物を運ぼうとしている働き蟻を観察することもできる、右往左往と無駄な動きを繰り返している蟻や一見仕事をしているように見えるが、ただ踠いて時間を潰しているような蟻を観察することができる。 そんな怠惰で退廃的な生活を送る働き蟻の対蹠的な存在、言うならば「怠け蟻」をまるで自分の存在のように彼等が

          怠け蟻

          極度に制限させられた煙草

          僕は彼女によって煙草を一ヶ月に一箱に制限させられている。 僕にとって煙草は一本一本がとても貴重な嗜好品であり、喫煙所に偶にいる、三吸い程してすぐに火を消す愚者共を嘲笑しつつ、僕はフィルターを燃やすまで煙草の煙を思いっきり吸引する。 最後の方はほぼフィルターが燃えた煙を吸引しており、味を例えるならばまるで石油であり、何種類もの化学物質の風味を味わえ、気管にへばり付いた煙からは少々の酸味を感じられ、最悪な味わいがする。 多種の化学物質に肺を汚され、世間から蛇蝎の如く忌み嫌われ

          極度に制限させられた煙草

          あの子は幸せになって欲しい、僕は地獄行き

          おでんを食べた たまご、こんにゃく、ちくわぶ、はんぺん、何気ないただのおでんなのだが、僕の悪癖のせいでまた嫌な事を思い出してしまう、おでんなんかで思い出したくない。 裏ではんぺんと言われていたあの子 別に可愛くないわけではなかった、背も僕と同じくらいで、同じ部活の一つ下の後輩で、胸や太腿も膨らんでおり、思春期の最中だった僕は良いと思っていた。 同じ部活の僕の友達にはゴミが混ざっており、その子の容姿のことを死ぬほど馬鹿にしていた。(果たして友達と書いていいのだろうか。)

          あの子は幸せになって欲しい、僕は地獄行き

          人間として認識されない僕

          僕は前を向いて歩けない、そんな立場じゃないと思うから。 僕は駅内を歩いていた、いつもの道を踏み締めながら真っ直ぐよろよろと歩き、自動ドアを潜ろうとした。すると僕は自動ドアに思い切りぶつかった。 自動ドアとは人間を機械が認識し、自動でドアを開けてくれるという便利な機械なのだと僕は認識していた。 そんな自動ドアに僕は人間とは認識されなかった故、機械は自動ドアを開くことをせず、僕は自動ドアにぶつかったのかと思い込んでしまった。 人間以下ということなのか?人間ではないのか?

          人間として認識されない僕

          昔好きだったあの子

          昔好きで告白したあの女の子 そして初めての失恋となったあの子 6、7年後、僕とあの子はバス内でばったりと遭遇した。 あの子は特に特徴もない普通の男の子と2人、隣同士で座っていた。 クールでツンデレだけれど笑顔がとても可愛く、薄い記憶では一重だったあの子は今、バス内で隣の彼氏といちゃついていた。 その子の斜め後ろに着席した僕は別に悲しいとか寂しいとかではなく、よくわからないぐるぐるとした気持ちに苛まれながら微小に聴こえるあの子らの会話に撫でられていた。 変な強がりとかでは

          昔好きだったあの子

          僕と迎合

          Digest my opinion 意見を求められた時、本当の答えは僕の胃袋の中に否応なくぶち込まれる。 ペプシン 「お昼何食べたい?」彼女は言う。 その刹那僕はラーメン、ハンバーガー、オムライス、カレーライス、などなど今にも口からはみ出してしまいそうな自分の意見を唾液と共に飲み込み、食道の蠕動運動により無理矢理胃袋へと押し込む。 胃袋に入った僕の意見は、胃液により跡形もなくバラバラに分解される。 そして脳からの指令により僕は少し深く呼吸をし、彼女の好きな食べ物、好

          僕と迎合

          3年半交際した彼女との破局

          意外と僕は強くできていて、少し涙は出たが、すぐに止まった。 こういう所から愛情表現が少なく人の考えを理解できていない人なんだと彼女に言われた理由がよーく理解できる。 貴方に指摘されて直した箸の持ち方、貴方から教えてもらったマイナーなバンドの曲、貴方に塗れと散々言われ、最近重い腰をあげて塗り始めた日焼け止め。色々な場面、グッズから貴方を思い出す。 僕は心臓を締め付けられつつ懐旧の情に耽る。 初めてのビールを飲んだ。初のビールは苦くてこれを飲んでいる大人はすごいなぁと感心した

          3年半交際した彼女との破局

          終わっている僕と金縛り

          人生で2回目の金縛りにあった 月曜日 今日は授業を全てブッチした。今日何かがはダメだった、何がダメかはよくわからなかったけれど、僕はもうダメだった。 寝ぼけながら見た形骸化したやる事リストはまだ一つしかチェックがついておらず、僕は沈鬱し、将来に絶望した。 泣きたい気持ちになったが涙を流せない自分をまた嫌いになった。 けどそんな自己嫌悪感に駆られている精神とは逆説的に僕の三代欲求の睡眠欲が僕を蝕む。 少しして、寝て目が覚めると体が動かない。あれ?と感じすぐにこれは金縛

          終わっている僕と金縛り