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2015年9月23日

あの頃はすごくホームシックだった。

つらいことがあると、旭川に帰りたいって、そればかり。

いつの間にか言わなくなってたな。

簡単に寂しがり屋が治るはずはない。

変わったところもあるだろうけど、そんな気になってるだけでさ、ほとんど変わることなんてできない。

東京に移り住んでもうすぐ半年だ。

季節は二つ過ぎていった。

札幌を離れる時には想像してなかった景色と人間に触れて暮らしてる。

幼い頃や青春時代や、絶望という底なし沼に浸かるふりをしながら差し伸べてくれる誰かの手のひらを待ち続けた青年期と同じように、悲しみをすり抜けて、夢ばかりをムシャムシャと喰らい肥大しても尚あんぐりと口を開ける巨大な雑踏と人の優しさの中に溺れて、僕は歳を取り、今日も生き永らえる。

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