2014.8.31
高校時代少しだけ付き合った彼女と地元の湖畔端の喫茶店にいた。
帰省中の電車で偶然再会し、地元の駅に降り、それぞれの用事を待つ間、しばらく喫茶店にでも行こうかという流れになった。
午後の日差しが揺れるウッドデッキのテーブルには気持ち良い風が吹き、彼女は白ワインを、私はウイスキーを飲んでいた。鳥のレバーのパテが運ばれてきて、小ぶりなバゲットに塗って食べる。
何を話したか覚えていないけど、彼女が口にする飲み物、食べ物、それから彼女を含む周りの景色の全てがキラキラと輝き、10代の頃、私は世界をこういう風に見ていたのだ、そして、その時期はすでに過ぎてしまって、この先二度とこういう風に世界を見ることはないのだ。と懐かしく寂しい気持ちになって、彼女に何か言おうとしたところで目が覚めた。