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住宅ローンギャンブルの勝者?
さて本マガジンで繰り返し指摘してきた日本の住宅ローン市場の特性(やたらと変動金利が多い)について,IMFでも下記のレポートが発表されています.
各国で住宅ローンに占める変動金利/固定金利の割合は大きく異なっています.チリや南アフリカではほぼすべて変動金利,米仏やメキシコでは9割以上となっています.そして日本は20%台とかなり低い...
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変動金利シェアが高い国では金融政策の家計消費への影響が大きくなり,固定金利シェが高い国では小さくなる.ここから金利の変更が実体経済に与える影響が各国で異なってきます...というのが上記レポートの指摘.
日本の変動金利シェアの高さを長引く低金利政策,というか過去20年以上全然金利が動かなかったと関連付けて説明する向きもありますが・・・半分正解,半分誤り.また,日本の変動金利ローンは5年ルールや125%ルール(金利が上昇しても月返済「額」が5年間は変わらない/6年後も月返済額が25%以上は増加しない)があるから大丈夫という解説もわけがわかりません...
今日は金融政策というより,日本人の貯蓄・資産計画あたりのお話し.
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