東京ブラックホール論の誤謬
中央公論による特集「消滅する市町村744全リスト」や安芸高田市長の石丸伸二氏の主張により再び「東京ブラックホール」論が注目をあつまています...
東京ブラックホール論を簡潔にまとめると...
(A) 東京の出生率は低い
(B) 地方圏から東京への人口流出が止まらない
∴ 出生率低下/人口減少に歯止めがかからない
という話になるわけです.この問題に対応するためには,(A)(B)どちらかを改善しないといけない.
(A)に注目すると,東京の出生率が低い原因を東京での子育ての難しさ(金がかかる・親族の助けを得にくい)にあるとして,東京・東京圏での子育て支援の拡充を目指すと言った対策が出てきます.そして(B)に注目すると,地方経済の活性化や大学の地方分散促進といった提案になる.
この議論の立て方はおそらく誤りです・・・というわけで本日の結論は「東京はブラックホールである」です.
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