法人企業統計2023Q1と物価
さていよいよ6月.月のはじめは明るいニュースからスタートしましたね.ひとつめは速報などでもご存じの通り,米国の債務上限問題.
下院で賛成314/反対117.共和党も2/3以上は賛成にまわっており,上院での可決もほぼ硬いでしょう.
かつては「日本も財政再建のために債務上限を設定すべきだ」なんて議論もありました(例えば→■).しかし,米国での毎年の政治的混乱を見ていると...…さすがに債務上限設定のバカバカしさは理解されてきたと感じます.
一定以上の国債発行のために国会の決議が必要という制度は……政治的な駆け引きの手段として野党には重宝な存在です.米国の場合,民主党・共和党間の政権交代が頻繁に起きるので「やられたらやり返す」的な応酬になってしまっている.そして,債務上限があっても緊縮財政になるわけではありません.与党が何か別の部分で野党に譲歩を迫られるだけです.
未明に米国債務上限問題に出口が見え,そして朝には日本のニュース.法人企業統計(2023年1-3月期)が発表になりました.これもまずまずの数字.今日の本題はこちらです.
経常利益プラス転換.悪い円安で企業利益壊滅といっていた人はいまどうすごしているんでしょう.
もっとも,よい数字とは言え,しょせん過去の結果報告にすぎないと思われるかもしれません.しかし,今日発表された1-3月の『法人企業統計』は今日の株価に影響するかもしれない.
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