【飯田線各駅紹介】74 飯島駅
飯島町の中心駅
駅名通り、飯島町の中心駅となっている飯島駅だ。2面2線の構内に木造駅舎を備えている。駅員こそ無配置であるものの、委託業務員さんが駅を守っている。
この駅への初訪は、私が飯田市から伊那市まで行く途中で数々の駅に立ち寄った“上伊那南部駅訪問旅”である。予定では当初、この飯島駅を訪問するつもりはなかった。しかし隣の伊那本郷駅へ訪問したあと後続列車まである程度の時間があったため、飯島駅までの駅間歩きを実行することにしたわけである。
まず、当初は伊那本郷駅を40分ほど探索する予定だった。事前に調べてみると伊那本郷駅は比較的駅周囲は人家が少なく、上伊那郡では伊那田島駅に続く「準秘境駅」として注目していた。しかし駅に着いてみると意外と駅前に人家が連なっていて、少なくとも「秘境感」は感じられない。ただ、地形が平坦ではなかったり、人家の数自体はそれほど多くないことから、「準々秘境駅」くらいとしては妥当かと思われた。
そのため予定外ではあるが隣の飯島駅へ歩くことにし、進んでいくが、いきなり森。坂道を下っていくと与田切川の川沿いに出たが、対岸に渡ると再び森。
時間を見ると、列車発車までもう残り少なく、森を避けて遠回りしていくことはできない。その先の深い森の中の細い道を走って、ようやく飯島の市街地へやってきた。しかし安心してはいられない。列車は間も無くやってくる。自分は駅にまだ着いていないのに、線路の方から踏切の鳴る音が聞こえる。もう終わったわ。諦めようかと思ったが、それでもとにかく走った。
やっとの思いで駅に着くと、私が着くより先に乗る列車が着いていた。ふぃ〜、セーフ。と思い列車に飛び乗ったのだが、列車がなかなか発車しない。なぜだろうと思っていると、数分後に向こうから対向列車がやってきた。フザケンナヨー! ここまで急ぐ意味、なかったじゃねーか! と心の中で文句を言いつつ、列車は発車していったのであった。
こうして初訪のときは、この駅から列車に飛び乗っただけであり、「訪問した」と言い切れるかは微妙なことになってしまった。しかしその約1ヶ月後、私の所属する山岳班の活動、「長距離ハイキング」にて、この飯島駅の前の道を通るという機会を得たのだ。私は顧問に許可を得て、20秒ほどでほどで駅構内の観察と撮影を済ませて、再び“隊列”に戻り駒ヶ根へ向けて歩いていくことになるのだった。
というわけで、私は2度この駅に来ているにも関わらず、この駅のことをよく分かっていない。次に立ち寄る機会があったら、その時こそちゃんと「訪問」しようと思っている。
※再訪が達成できましたら、追記する予定です。