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【飯田線各駅紹介】62 伊那上郷駅

飯田市街地へと線路が曲がるところに造られた「いなか」の駅。
私たちを毎日受け入れてくれるホーム。この日は駅の利用ではなく、撮影のために訪れた。
多くの人の利用を見込んでのことか、駅舎こそないものの待合室は大きい。

駅を“訪問”することの意味

 ここは飯田市の上郷地区に所在する、伊那上郷という駅。私の通っている高校の最寄り駅であるため、私が日常的に利用している駅だ。
 そのため毎日のように訪れるわけだが、あくまでも“利用”であるので、決して“駅訪問”ではない。友人や先輩と来て、電車の時間を待つ。電車が来たらそれに乗り、あっさりと駅を去っていく…。

 いや、ここは“駅”である。駅なのだから、鉄道を楽しまなければならない(謎)。
 私はこの駅に“訪問”することを決めた。運賃は払わず定期券で行けるので、飯田駅から電車でやってきた。(飯田線信者なら、割安の定期券なんて使うな、なんて言わないでいただきたい)
 いつもは生徒たちでごった返しているが、今は誰もいない。これで気ままに撮影できる!カーブしたホームが魅力のこの駅の周りをぐるぐると歩き回っては写真を撮る。時間はたっぷりあるので、細かいアングルまで調整できる。生徒たちでホームが埋まるいつもの風景ばかりしか見ていないと、ここはそういう存在なんだ、としか思えなくなる。単なる“利用される存在”ではない一面を見ることができた。いつもとは違う風景を見ることで、私たちの生活を支えてくれる存在なんだ、と改めて実感させてくれる。
 やがて列車がやってきた。カーブした駅に車体を傾けて停車した列車に乗り込んだ私は、“訪問”を終えて飯田駅へと戻っていった。いつもの帰宅と同じ区間のはずなのに、なんだか特別な優越感に浸っている私だった…。

帰りが遅くなりすぎると、狙ってもいないのに“誰もいない瞬間”に出会うことができる(笑)。

訪問日:
2023年10月06日 (この訪問の際に身体中に擦り傷を負う)
2023年10月15日
2023年11月05日
2024年03月03日
他 大多数回

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