大沢駅、廃止へ
(絵:線路と鹿)
こうしてまた、1つの駅が消えていく…
JR東日本・奥羽本線 大沢駅(山形県)
東北地方日本海側の幹線・奥羽本線
福島県と山形県の県境・板谷峠の山中にあった秘境駅です。
この駅の魅力は、なんといってもその「スノーセェッド」にあるでしょう。
「スノーシェッド」ではなく「スノーセェッド」です。
元はスイッチバック駅。
しかも、上り列車では当駅「大沢」の後「峠」「板谷」「赤岩」と、4駅連続のスイッチバックでした。
山形新幹線開業に伴い、ホームは本線上へ移行。
スイッチバックは廃止されたが、今でもその遺構が見らます。
特に、スイッチバック時代のポイントを豪雪から守るために作られた「スノーセェッド」は、駅の秘境感をより高めています。
ところで、なぜ「スノーセェッド」なのか。
それは、駅の構内の案内板に「スノーセェッド」と書かれているからです。
鉄道ファンの中では隠れた話題にもなっている。
他にもスイッチバック時代のホーム跡や線路跡など、魅力に尽きなかい駅。
秘境駅であるにも関わらず新幹線が駆け抜けていくというのも、なんだか面白いです。
ただ、利用者はごく僅か。
特に冬季は駅の除雪などJRの負担も大きく、近年は冬季休業となっていました。
しかし、今年から、冬季と限らず通年休止となります。
過去に休止駅となったものの復活した例はなく、いずれもそのまま廃駅になっています。
当駅もそうなる可能性が極めて高く、もしそうなると大沢駅に停車する列車は今月末が最後となります。
魅力と秘境感を兼ね備える興味深い駅だっただけに、非常に残念です。
2024年11月30日
この駅が、最期の一日を迎えます。