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地域の子ども会、消滅の危機と新たな挑戦 — 個人の経験から考える

地域のつながりを深め、子どもたちの成長を見守る「子ども会」が、ここ数十年で大きな変化に直面しています。40年前には全国で約15万2000の子ども会が活動していましたが、現在ではその3分の1以下の5万3000余りにまで激減しています。少子化や共働き世帯の増加、さらには新型コロナウイルスの影響など、さまざまな要因がこの減少を引き起こしています。しかし、子ども会の価値を信じ、新たな形で活動を続ける地域もあります。

子ども会の現状と減少の背景


子ども会は、地域ぐるみで子どもたちを育てることを目的とし、盆踊りやラジオ体操、清掃活動など、さまざまな活動を通じて地域のつながりを深めてきました。しかし、近年では少子化と共働き世帯の増加により、子ども会の運営に携わる保護者の負担が大きくなり、会の存続が難しくなっています。さらに、新型コロナウイルスの影響で活動が制限され、子ども会離れが進んでいると全国子ども会連合会は指摘しています。

子ども会の意義と役割


子ども会の活動は、子どもたちにとって大切な原体験を提供する場としての役割を果たしています。戦後の混乱期に青少年の犯罪が多発したことを受けて、国が健全な青少年育成を目的に結成を促し、全国に広まったとされています。夏祭りや運動会、工場見学、清掃活動など、多岐にわたる活動を通じて、子どもたちは学校や家庭では体験できない貴重な経験を積むことができます。

地域の取り組みと新たな挑戦


一部の地域では、保護者の負担を軽減し、新たな形で子ども会を立ち上げる取り組みも行われています。埼玉県草加市の「草加市子ども会」では、子ども会がない地区のすべての子どもを対象にし、中高生や大学生が運営を担当するボランティア活動を展開しています。このような取り組みが功を奏し、参加する子どもの数は増加し続けています。

私の経験談


私自身も子ども会に所属しており、妻は役員を務めています。毎年行われるイベントの中でも、特に子どもたちが楽しみにしているのが、夏の夜に近くのカニ山でカブトムシやクワガタを見に行く活動です。また、私が生涯大好きになった野球を始めたのも子ども会での経験でした。監督の内田さんが大好きで、合宿も非常に楽しい思い出として残っています。

専門家の視点と今後の展望


子ども会の減少に対して、日本文理大学の高見大介准教授は「子ども会は子どもの成長にとって大切な原体験を提供できる場」と指摘しています。彼は、子ども会の活動は地域力の根底にあるとし、今後の子ども会の存続には地域の事情に合わせた柔軟な取り組みが必要だと提案しています。
引用:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240824/k10014558141000.html

結論


子ども会の存続は、地域社会にとって重要な課題であり、多くの人々がその価値を再評価しています。保護者の負担軽減や活動の多様化など、地域に根ざした取り組みが求められています。子どもたちの未来を支えるために、私たち大人ができることを考え、行動することが求められています。子ども会を通じて培った「ふるさと」のような地域のつながりを次世代に引き継ぐために、新たな形での挑戦が始まっています。

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