一旦、事実として捉える|小澤 南穂子
明後日から、小屋入り、来週末には本番を迎えるということを。
めずらしく、ワクワクしている。
いろんなことを考えて稽古場に行って、そこで何か感じ取って、また考えて稽古場に行くというサイクルを丁寧に繰り返すことが自分は楽しい。とはいえ、忙しさや眠たさや季節の変わりやいろんなことを言い訳として携えて、大切に保ちたいサイクルが簡単に壊れてしまう。
何を考えて何を感じればいいか、そのコントロールが自分の為すものではなくなってしまう、
…なあ、と、思う1週間だった。
そして今日思ったこと。
何を考えて何を感じればいいか、なんてものは、もはや、ねえ…のかもしれねえ。「ああ、ここに”絶対的な正解”なんてものはない」と思った。
どうしても、正解を探してしまう。
この座組の、このチームの、年長者の、演出家の…
だけど、そのせいで見失ったまま本番は迎えられない。
それぞれに何かしら目指すものや大切にするものはあり、それらを通わせる瞬間はあれど、俺は俺のを持ってていいのだと、いろんな人の言葉や姿や態度を見て思った。
もちろんコミュニケーションは大事だし、一人で考え過ぎたり抱え込み過ぎたりして突っ走ることは、とても、危うさをはらむことだと思う。自分は、一緒に演劇作品を作る人とは、作内作外どちらでも、素直にコミュニケーションを取りたい…派。けど、あるところからほつれて、取りこぼして、いつの間にやら、ほんといつの間にやら、自分が消えた時、それはコミュニケーションなのか?って単純に疑問。
おいらは初心にかえる。
自分が考えたことと、稽古場で感じたことを素直に思い出して、もっかいじゆうになってみる。
来週末本番だとか、頭ん中ごちゃごちゃだとか、人間はみんな考えてること違うとか、そういう本当は体の外にあるものを、一旦事実として捉えてみる。
いいへんじ
佐藤佐吉演劇祭2024参加作品
『友達じゃない』
2024年3月20日(水)~3月24日(日)
北とぴあ ペガサスホール
ご予約
https://www.quartet-online.net/ticket/friends
公演詳細
https://ii-hen-ji.amebaownd.com/posts/50629967
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