バランス|小澤南穂子【ヒコウキグモ】


ひとりで酒を飲む人の気持ちがわからなかったが、今ちょっとわかりそうな気がする。

わたしは酒は飲まないし、タバコも吸わない。依存先が増えて、それをいつか健康のためにやめようと思う日が自分にはくるだろうということがわかっていすぎることと、どっちも始めれば気に入ってしまうだろうことがわかっているから、頑なに始めないでいる。

だからひとりで酒は飲まない。

だったのだが、今、公園のベンチで夜風が気持ちいいから、ちょっと飲みたいなあという気分。
最近は調子が良いと思ったら良くなくなったり、元気じゃない時に限って「元気?」と聞いてくる母親に対して「がんばってる」としか言えない寂しさを、酒で誤魔化してバランス取りたい。

でもなあ、こんなところでワンカップ飲みたくない、、、え〜

自発的にお酒が飲みたくなったの初めてかもしれない。

今日、稽古で実感した自分の役の要素や特徴、共演者が言っていたことについて、考えている。

メラン(わたしの演じる役)は、
何かに影響を受けている。でもやつの仕事は、相手に影響を与えること。

そして多分それを同時にやってる

両方やることでバランス取ってる

(と、いうのはわたしの夢想かも)

今読んでいる、糸井重里さんの『ぼくの好きなコロッケ。』という本の、「バランス」についてのはなし。
これが結構好きである。

人間はバランスが取れなくなると新しい概念や名前を生み出すことで、安定を保とうとする、というはなし。
例えば、幽霊とか妖精とか。なんかよく理解できないことが起こった時、人間はとりあえず安心したくて、色んなことをそいつらのせいにして乗り越える。
そうやって、新しい概念や名前が、働いていく、効果を持っていく、存在/続していく。

影響を与えるということが、影響を受けるということの、影響を受けるということが影響を与えるということの、互いのバランスを生み出すものにならないかな、、、

「バランス」ってのが、何か不安定なものを安定させる、均衡を保つ、ためにあるのだとしたら、影響を受け続けているだけでは成立しないシーンのバランスを影響を与えることが保ち、影響を与え続けているだけでは成立しないシーンのバランスを、影響を受けることが保つ、みたいな。

つまりそれが、小澤自身の安定を、、、保ってくれるものだったりするのか、、、、、しない、、のか、、
(そうであってくれって気持ちが強い)

とはいえシーンは沢山あって、割と「影響を与える」が強いシーンと「影響を受ける」が強いシーンと、それぞれあるし、とはいえ、作品は一個だし、だから、まあそんな感じでうまいこと、メランは変わっていく?メランのスタンスは変わるの?あれ?まあ物語は、「はじまり」と「きっかけ」と「おわり」で、心情は変化するらしいって、中学受験の時に習ったし、、、

と、めぐらせたところで、
ただ、単純に、人って常に何かの影響を受けながら何かに影響を与えてますやん、とか思う一方で、や、だからそれを、演技でやるっていうのが難しいんじゃんと、振り出しに戻った。
そして解決せず。

こういう時、自分ってクソ馬鹿だなあと思う。ナチュラルボーン馬鹿がよかった。

自分の言葉が遅い気がする。
文字にして考えないとできないのかもと自覚し始める22歳夏。
スッと喋れるようにならないと、社会人として生きていくの、大変そうだと、思わされた本日お昼間。
でもゆっくりと控えめにしゃべった方が威圧感なくてええやん。
それが功を奏す場所もあるやん。

あ、関係ない話になっちゃった。

酒は飲みません。
タバコも吸いません。
お風呂に入ることにします。
まずは家に帰ります!

おやすみぃ〜

いいへんじ 二本立て公演
『器』/『薬をもらいにいく薬』

日程
2022年6月8日(水)~6月19日(日)

会場
こまばアゴラ劇場

予約
https://www.quartet-online.net/ticket/utsuwakusuri

公演詳細
https://ii-hen-ji.amebaownd.com/posts/33413098


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