イキタミ|小澤南穂子【ヒコウキグモ】
きょうは、器の通しをしました。
感情の流れが見えてきたことや、シーンのつながりが感じられてきたこと、同時にちょっと長すぎることやその原因。
それぞれの感想が、同じところを見ていると、なんだか良い方向に進んでいるような気がする。
毎回の稽古で、あ、惜しい、わかんない、でもちょっとわかった、を積み重ねているわたし。今日、次のシーンに行くためのきっかけとなる実感をやっと、わかる、ことができた。
見えてこなくて窮屈たった言葉が、だんだん解れていくのを感じる。
最近、生きるということに、プラスの感情や感覚を持てなかった。
それなのにわたしの演じるメランは、正直、なにがあっても、生きるということに突っ走ることだけはやめてくれないから、わたしは置いてけぼりを食らっていた。
メランの、人間を死にたくさせてるくせに、途中まで、その人間が本当に死ぬということに考えの行きつかないところ。
この、偏った真っ直ぐさ。
苦手なんですよね〜、、、笑
悩み相談は絶対しないけど、遊園地は一緒に行きたい友達みたいな
偏りのある役を演じることが苦手なのかもしれない…、いや、難しいことなのか、そもそも。
と、薬で「どっかの誰かさんたち」を演じる身体が、メランを演じる身体とは全く違うのを感じながら思う。
でも、その苦手意識で、くぐもっていたことが、今日の稽古で少し解像度の上がる気がした。
わたしの状態がどうであれ、メランが目の前の問題をどうにかして解こうとしているのと、わたしがシーンのなかの一つ一つ紡ごうとすることって、そのために変化したり考えたりする姿勢って、リンクしないわけがないのかもしれない、と、ちょっと思って、メランを演じることの重圧が少し小さくなった。よかった。今日は踊るというト書きで踊れた。
興味は欲求。
欲求は生命力。
メランはずっと、興味があるんだ!
と、昨日自転車爆走しながらセリフを口ずさんでいた時に思った。
興味は欲求。
家に居候中の中3男子が高らかに言ってた。(嘘)
生きることに、前向きになれない今のわたしでも、生きることに、興味を持つことはできる。
そしたら、多分、メランは、相変わらず、生きていくことになるんだろうか。
わたしは、小物を並べたりして、イキタミを生成しないといけない。
いいへんじ 二本立て公演
『器』/『薬をもらいにいく薬』
日程
2022年6月8日(水)~6月19日(日)
会場
こまばアゴラ劇場
予約
https://www.quartet-online.net/ticket/utsuwakusuri
公演詳細
https://ii-hen-ji.amebaownd.com/posts/33413098
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