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そのままの姿で燃え続けて欲しい時は

長い時間キャンドルを点けていると、芯の周りの熔けたロウが、外側にこぼれて来ることってありませんか?

それはそれで、素敵な灯し方だと思いますが、そのままの姿で燃えていって欲しいなー、と思うこともありますよね。

普通の円筒形のロウソクだと、風が吹いたりしない限り、そのままの姿で燃え続けます。

「ロウ溜まり」と呼ばれる、芯の周りの熔けたロウの部分が、燃焼の熱による上昇気流により、安定した状態でいられるからです。

この「ロウ溜まり」のことを、ファラデーの「ロウソクの科学(訳・三石巌)」では「カップ」と呼んでいます。

ロウソクの頭のカップは、全側面をたちのぼってロウソクの外壁をひやしている、みごとに規則正しい上昇気流のおかげで形づくられているのであります。
「ロウソクの科学」ファラデーより

一方、側面が平滑ではない、装飾的には美しいロウソクは、

気流の不規則性と、それによるカップの形の不正とのために、とけた蝋はだらしなくこぼれてしまうのであります。
「ロウソクの科学」ファラデーより

このような理由により、デコラティブなキャンドルはロウがこぼれやすいのであります。

が、しかし、こぼしたくないときには、方法があります!

キャンドルを消した時に、芯の周りの溶けているロウを、ティッシュなどで吸いとってみて下さい。

次回の点灯時には、深いお池の状態から始まりますので、ロウが外にこぼれるリスクがグンと減ります。

点灯中にこぼれそうになった時は、途中で一旦火を消して、溶けているロウを吸いとってから、また点火すると良いかと思います。

ちなみに、ロウがこぼれたお姿も、なかなか素敵です。

これまた想像もしない形を、見せてくれます。

こばしたい、こぼしたくない、その時のお好みに合わせて、キャンドルライフを楽しんで頂ければ、と思います。

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