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家庭という密室で起きたこと

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外からは綺麗にみえる家庭像の内側で起きていたグロテスクな現実について書いています。
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#言葉の暴力

目次:家庭という密室で起きたこと

◇はじめに ◇ パズルのピース #1 蘇った記憶  ・性虐待の記憶  ・記憶の細部 ◇ パズルのピース #2 知らない誰かが勝手に生き始める  ・底が抜ける  ・虎視眈々と ◇ パズルのピース #3 宙に浮いている時間  ・これは現実ではないという祈り  ・現実と交錯する ◇ パズルのピース #4 母から虐待されていたと認識できるまで  ・階段から落ちた真相  ・幼稚園で初めて知ったこと  ・幼稚園にほとんど行っていない ◇ パズルのピース #5 家庭という

パズルのピース #6 母が何を考えているのかわからない

嘘で塗り固めた現実を突き破る 最初に性虐待の記憶が蘇ってきた後、私は父を尊敬しているという設定の現実を生きることができなくなってしまった。 そこで、家族面談という形で先生に立ち会ってもらって、両親の前で自分の気持ちを吐露する場を設けてもらった。 父親を尊敬しているという親子関係の設定とは かけ離れた現実を 嘘で塗り固めて生きている両親に突き付けることになる。 それは、嘘を突き破ることだった。 そのためには物凄いエネルギーが必要だった。 私はほとんど悲鳴に近い声で「私に何を