ロジカルからクリティカルへ
■ ロジカルシンキングを身につける上で,マイナスになっている要因
(1) 自分の立場からしかものを見ない
いつも主観的にものを見てしまう、感情的になってしまう、視野が狭い、ものの見方が凝り固まっている
(2) 合理的な見方をしない
極端な考え方になる、思考が否定的である、常に現実的に考えてしまう。
思考が断片的である、抽象論や一般論が多い
(3) 確固とした自分の意見を持てない
思考が浅い、思いつきで話す、はっきり意見を言わない、他人の意見を聞いて自分の意思を変えてしまう「雰囲気」や「なんとなく」で物事を決めてしまう
(4) 他人の意見を聞き入れない
他人の意見を十分に聞けない、自分の意見を変えない、他人の意見につい反論してしまう
<ロジカル・シンキングを身につけるヒント>
(1) 他人の立場に立って、客観的にものを見る
(2) 感情的にならない
(3) 問題を両面から複眼的にみる
(4) 結論を先に述べ、合理的な根拠で具体化する
(5) 異見の中に良い部分を見出し活かしていく
■ クリティカル・シンキング
<問題解決必要なクリティカルなものの見方>
あらゆることに疑問を投げかけたり、仮説をうちたてたりして客観的な根拠をもとにその合理性を検証していくことです。
(1) 自分自身の知性・知識に加えて質問し、探索し、自己や他者や様々な状況に対処するスキルを用いながら能動的に思考する
(2) 質問したり、関連する質問に応えることによって自分自身の思慮深い結論を出すように注意深く状況を探索する
(3) 注意深く多様な考え検討し、自分自身で思考する
(4) 包括的な理解を深めるために、異なった視点から状況を把握する
(5) 他者と考えを交換し、探求する為に系統だった方法で議論する
<クリティカル・シンキングで問題を見極める>
問題解決をするのには、まず問題が何かを的確に見極めその問題を探る
(1) 徹底的な情報収集
(2) 問題領域の設定
(3) 問題の本質と周辺的要因の区別
<クリティカルな目で問題を掘り下げて分析する>
問題点を拾い上げた段階では、バラバラの状態だが、次のステップでは
問題の性質ごとに分類したり問題の重要度に応じて優先順位を決めたり、その原因を掘り下げて分析していく
(4) 問題を事実、価値、政策の観点から分類する
(5) 問題の重要度に応じて優先順位を決める
(6) 問題の直接的な原因と、より根本的な原因を探っていく
<ビジョンを掲げ解決策を立案する>
問題解決の基本は、最も深刻な問題に優先順位をおいて取り組んでいく
又、何の為に問題を解決するのか、問題を解決することで何がどう良くなるのかを見える形で提示する
(7) 問題の原因を除去する解決策(プラン)を策定する
(8) 深刻な問題ほど優先的に解決策を考える
(9) 問題解決によるゴール(目標)やビジョンの明確化
<周知を集めて合理的な意思決定をする>
問題を多角的な視点で見つめ具体的な根拠をもとに合理的な意思決定を行う
・ 反対意見がある場合には、その根拠を提示する
・ 政策を否定する場合には、代替案を提示し優越性を証明する
・ 感情的にならない様、議論と人格は切り離しお互いに議論を深め合い発展させていく
(10) 開かれた議論を通じて合理的に計画策定をする
(11) 代替案(オプション)を提示・検証し合う
(12) 反対意見を封じ込めず、良い点は活かしていく
<解決策を確実に実行する為のフォローアップ体制をつくる>
職務分担を明確化し、誰が何をいつまでにすべきかを明示・理解・観察する必要がある曖昧な部分を極力なくし問題解決の進捗を報告書などで見える形にすることが実効性を確保する上で重要
(13) 職務分担を明確にする
(14) 情報共有と社内コミュニケーションを怠らない
(15) 期限を設け責任を明確にする
<問題解決型議論の5つの主要争点>
(1) 問題はどの程度深刻か?
(2) 問題の原因は他にないのか?
(3) 改革案は実効可能か?
(4) 改革案で問題は解決するのか?
(5) メリットはデメリットを上回るのか?