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【囲碁】全100回を目指す!上達に役立つ棋譜解説!!第22回「第62期大和ハウス杯十段戦挑戦手合第5局を眺めてみよう!!」

こんにちは。

IGOcompany【U】@毎日note継続中(266日目)です。

公益財団法人日本棋院での15年間の勤務を経て、
「囲碁」の普及活動をしたりしながら、ご飯を食べてます。

宇佐美囲碁教室」っていう教室を運営したり、武蔵小杉の「永代塾囲碁サロン」にて指導碁や交流会をしたり、

新百合囲碁学園の学園長を任されたりしながら、世田谷や麹町、大学などでも囲碁を教えています。

本日のnoteは、

【囲碁】全100回を目指す!上達に役立つ棋譜解説!!第22回「第62期大和ハウス杯十段戦挑戦手合第5局を眺めてみよう!!」

です。

いつもは、このシリーズを「330円」に有料設定しているんですが、今回は良かったら試しに読んで欲しいなと(ふと)思ったので「120円」に設定してみました。

拙い解説かもしれませんが、6000文字以上で、参考図も27図載せていますので、セブンイレブンカフェの珈琲代分くらいの価値はあるんじゃないかと思います!

実際に教室で生徒さんに講義をした内容や、

AIで検討し、数時間かけて勉強した成果をまとめていきます。

ちなみに、

教室で、タイトル戦などの棋譜を題材にする時はよく言ってるんですが、プロの棋譜は「難しい」部分も多いので、全部を理解する必要はありません。

「こういう打ち方もあるんだ~」くらいで眺めてみて下さい^^。

囲碁の棋力向上のためには、兎に角、沢山の棋譜解説を眺めるのが必要ですので、色んな解説を気楽に読んでみて下さい(後で紹介しますが、今までも様々な棋譜解説noteを書いています)。


第62期大和ハウス杯十段戦挑戦手合第3局

黒番 芝野虎丸十段 白番 井山裕太王座

この対局は、

井山先生が最終局を制して、「十段」に復冠という形になりました。

前回解説した第3局と違い、形勢が二転三転(四転五転)するような激しい碁でしたね。

※こちらは前回解説したnote。必ず前回の解説を載せていますので、良かったら遡ってみて下さい。

この対局は、本当に複雑な戦いだったので、僕自身も生徒さんに伝える時に「何を伝えよう」と悩んでしまいましたが、出来るだけ簡明にして、分かりやすく解説していきたいと思います。

何かひとつだけでも、読んでくれている皆さんの参考になることがあれば嬉しいです。

あと、

解説前に、

(すみませんが)ちょっと宣伝で、

この【囲碁】全100回を目指す!上達に役立つ棋譜解説!!シリーズは、こちらの有料マガジンに随時追加しております。

上のマガジンは、今まで書いた書籍や色々な有料noteが「全て」詰め込まれているマガジンですが、

この棋譜解説シリーズだけ、(これから書く分も含めて)全100回分読みたいよって人は、こちらの、ちょっとお得なマガジンをご購入下さい。

※50回を超えたら、値上げをする予定すので、良かったら今のウチにです(宣伝)。

購入していただかなくても、

スキのリアクションを頂けるだけでもモチベーションになりますので、そちらだけでも宜しくお願い致します!!

今回の参考教材。

それでは、

棋譜解説noteを始めていきましょう!

【囲碁】全100回を目指す!上達に役立つ棋譜解説!!第22回「第62期大和ハウス杯十段戦挑戦手合第5局を眺めてみよう!!」

【今回解説する棋譜 黒1手目~白88手目まで】

黒番 芝野虎丸十段 白番 井山裕太王座

この段階では、やや白が形勢が良いようです

良かったら、碁盤に並べながら解説を読んでみて下さい。

【実戦の進行 黒1手目~黒15手目まで】

右上隅、黒9に対して白10のツケからの進行は初めて見ました。

研究手かもしれませんが、僕自身も不思議に眺めてしまいました。

ここで、まず皆さんにお伝えしたいのは、よっぽどの高段者じゃない限り、黒15手目でAに「ポン抜き」をしておくのがオススメということです。

黒Aで抜いておけば安心!

そう打っておいて悪くなることはないでしょう。

厳密に言えば、

Aと一手かけると遅れてしまうので、実戦は黒15と足早に三々に打っているのですが、

後々、白10の石の逃げ出しなど、色々と気にしないといけないことが多いので、ポン抜いておいて「手厚い」です。

プロの対局は持ち時間が長いので、色々なことを考えられますが、アマチュアの対局はだいたい1時間くらいで打たれるものなので、「ポン抜き」をしておいて後顧の憂いを無くしておく方が僕は良いと思います。

抜いておいても、評価値は10%くらいしか下がらないようでした。

教室の生徒さんには、兎に角、序盤にポン抜きができるなら、可能な限り、ポン抜きをしておきましょうとお伝えしましたね(笑。

その方が、簡明で、わかりやすいのです。

【実戦の進行 黒21手目までの局面】

白16の手で、

左下隅の三々をオサエれば自然ですが、

白は1回様子見で、白16のツケと黒17のハネを交換しています。

黒17で左下隅を連打するような気合もあるでしょう

【参考図① 大ゲイマジマリに対するツケからの定石】

右下隅の小目からの大ゲイマジマリに対して、白1のツケが良く打たれます。色々な変化があるのですが、実戦とは違い隅からハネた場合の定石をひとつ紹介しましょう。

個人的には、これがよく登場する変化じゃないかなと思います

白1とツケる時の気持ちは、もともと隅は黒がシマリを打っていたところなので黒に与えてしまって、その分、辺に白の石を持って行けば十分というものです。

ポイントしては、ヒラキを打つ前に、下の図の白7の切りを一本打っておくこと。

白7の切りに対して、黒Aとカカエてしまうと、白Bのオサエが先手で利いてしまうので、

黒Aとカカエてはいけない

黒は下の図の黒8と下からアテを打ちます。

人間は、白9の逃げだしをすぐには打たない方が「趣深い」と考えるのですが、AIはすぐに決める図を示しているので、今回はその図で紹介します(そんなに違いはありません)。

実戦だったら、白11ではAのオサエを打つでしょう

ちなみに、右下隅の定石は、これはあくまで右下隅の部分的な話です。

黒の小目からの大ゲイマジマリに白1とツケを打つと、このような変化になる事も多いという参考図になります。

もし、全体的な話をするなら、白11ではAとオサエで打つのが好手でしょう。

【実戦の進行 白22の二段バネ】

参考図①で紹介した定石は、

黒に隅からハネを打たれた場合の変化ですが、

実戦は、黒に外からハネを打たれているので、白は白22と隅に二段バネをしています。

右下隅は、ここから複雑な変化になるのですが、こういうものなんだくらいで眺めてみて下さい

【実戦の進行 白36の二段バネまで】

白としては、隅を黒に差し上げて、外側を厚くしようという気持ちで打っているのだと思います。

白36で黒を押さえ込んでいます

ちなみに、白36の二段バネを打たれた後に、

黒39としっかりツナギを打つのが大切です。

黒39のツギは仕方ない

【参考図② 二段バネの石に食いつかない】

級位者の方だと、ついつい下の図のように二段バネをしてきた白△の石を黒3と取りに行ってしまうかもしれませんが、

黒1のキリを打ったら、黒3と取りに行きたくなりますよね

これは、よくある失敗。

下の図のように、白6までで黒3子が取られてしまいます。

白△の石を取りに行くと、自分の石も取られてしまいます

【実戦の進行 白40のカカエ】

白は、白40と黒の石をシチョウでカカエました。

ここで、皆さんに、ちょっと確認です。

黒△の石があるのですが、白はちゃんとシチョウで取れていますでしょうか??

何気ないトコロですが、シチョウを確認しましょう

教室の生徒さんに訊いてみると、「大丈夫なのかな?」と不安そうな顔をしている方もいました。

正解は、

「今のトコロ」は、白は黒の石をシチョウで取れています。

追いかけている石の、ひとつ隣のラインまでが、基本的に「シチョウアタリ」になるのです。

ここで、右下隅からの折衝は落ち着き、また次なる戦いが始まるのですが、

次に虎丸先生が打った黒41の手は、このnoteを読んでいる方の、ほとんどの人にはオススメしません。

どう打つのが良いのか、何故、そうなのかを、

以下の有料部分で解説しますので、

良かったら、この続きも読んでみて下さい。

以下、有料部分。

【実戦の進行 黒41のサガリ】

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