空気について1

全10回のサロンを終えて

・はじめに

全10回のサロンを終えました。参加いただいた方には多変お世話になりました。ここでサロンの振り返りをしてみたいと思います。

・これまでの活動

サロンは10月から1月まで、計10回行いました。

【第一回】学びについて

【第二回】空気について

【第三回】孤独について

【第4回】AIについて

【第5回】多様性について

【第6回】恋愛について

【第7回】思索について(中止)

ここから、場所とスタイルを変更しました。(会議室での議論から哲学カフェ形式へ)

【第8回】SNSについて

【第9回】就職活動について

【最終回】人生について


・サロンを終えて

このサロンの目的は、人生や社会における正解のない問題を考え、議論することによって、どのような自分が善いのか、どのような社会が善いのか、参加者が自分なりの解を見出すことでした。これに対しては、何が善いのか、悪いのか、わからないし、結局のところそれは人それぞれだと言われるかもしれません。参加した人のなかでもそう思われる方もいらっしゃるかと思います。しかし、一歩離れてみると果たして答えがないことは意味のなのでしょうか。居心地が悪いだけではないですか。日頃生活していて、我々はそういった営みを避けることができるでしょうか。多くの人は、自らの道徳や宗教的信念に基づいて正解のない物事の判断を下しています。現代の司法も判断において、法律の条文だけでなくそういった善や社会通念といった問題を避けることはできません。いくらそれが答えがでなく、非合理的な行為で、居心地が悪かったとしても我々はその営みのなかを生きており、決して避けることはできないのです。我々がこの営みに少しでも関与したいのであれば、善いものにするために、居心地は悪いかもしれませんが多くの善と善を対話させ、時には譲歩し、時には対立するという価値中立という幻想を超えることが必要でしょう。このサロンイグノラムスはそれをする一つの場に過ぎません。参加者の方々にはこれからも、多くの場で「善き生」、「善き社会」について考え、対話し、そしてまた考え、答えのない不安な世界を生きてほしいと思います。

設立からお世話になった方、参加して頂いた方、企画で協力して頂いた方、興味を持って声をかけて頂いた方、大変、ありがとうございました。