「愛玩動物飼育教習所」を設立すべき。

大阪府泉佐野市では、路上に放置された犬のフン対策として、見つけた場合、過料を徴収する罰則を設けている。だが、実際には徴収していない。

私はこの件に関し、過料徴収は“やむを得ず”と考えているのだが、なぜ徴収しないのか。やるなら徹底しなければ、効果がない。

過料については、「そこまでやらなくても…」「モラルの問題に罰則までは…」と言う人も多いようだが、いくら啓蒙しても、マナーの悪い人は改めようとはしない。

犬を放し飼いにしたり、連れて来てはいけない場所に入れたり、最低限のルールさえ守らない。「この犬はおとなしいから」「ペットではなく、家族だから」と、身勝手な論理で、わがままを通そうとする。

私も犬を飼っていたので、大切な家族であることはわかる。だが、犬は人と同じではない。躾けているつもりでも、いつ暴走するかわからない。

人を噛むかもしれない。他所の犬とケンカにもなる。犬に対するアレルギーを持っている人に近づくと、その人の命さえ奪いかねないことを知っておくべきである。

自分にとっては、“可愛いワンちゃん”かもしれないが、気づかないところで、人に迷惑をかけているものである。

フンの放置もそのひとつ。道端に放置すれば、ハエも増える。住宅街であれば、その周辺が不衛生な状況となってしまう。ハエを媒介にして、住民が病気になる可能性もないとは言えない。

飼い主は、そこまで考えているだろうか。いや、身勝手な人は何も考えていない。そんな人に、犬を飼う資格はない。

罰則に反対したり、文句を言うのはおかしい。ちゃんとフンを処理すれば良い話である。犬を飼う以上当然のことなのに、なぜ、それができないのか。

それは、犬に関してまったく知識のないまま、“可愛いから”“番犬になるから”という理由で、安易に飼っているからである。

根本的な解決策として、「犬を自由に飼う」ことを制限してはどうか。犬に関する知識を得た上でなければ、飼えないようにするのである。「愛玩動物飼育免許」を取得している人だけに許可するのである。

現在でも、「動物愛護センター」の「犬猫譲渡会」で犬猫をもらう場合、1時間半ほどの講習を受けなければならない。そうしたことを愛玩動物を飼う人全員に、義務づけた方が良い。

1時間半では、大まかなことしか学べないので、数時間から数日実施しても良いのではないか。本当に飼いたいのであれば、それくらいのことはできるはずである。これにより、安易な飼育も減るのではないか。

「愛玩動物飼育教習所」。ぜひ、作るべきである。

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佐藤きよあき
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