経済を浮揚させるのは、提案力。
女子会流行りで、飲食店をはじめ、旅館・ホテルがやや活気づいている。女子会専門の飲食店ができたり、女子会専門のポータルサイトからは、“女子会の楽しみ方”などの情報が流されている。
なぜ、ここまで広がってきたのか。
女性は元来おしゃべり好きなので、2〜3人集まれば、どこにいてもしゃべっている。これまでも、友だち同士の飲み会や旅行で、存分に話していたと思うのだが。
それがいま、“女子会”と命名され、さらに拡大している。話し足りていなかったのか。
キーとなるのは、“女子会”というネーミングである。なにやら楽しそうな雰囲気を持った言葉である。話す内容は、「仕事」「恋愛」「趣味」のことが多く、これまでと変わったわけではない。
集まって飲んだり、しゃべったりする行動は、男社会と何ら変わりはないイメージもある。だが、“女子会”という名前がついたことで、女性だけの特別なイベントになった感はある。男の入り込めない、秘密の場所のような……。
ある調査では、「女子会は合コンより楽しい」と思っている女性が、90%もいるという。実際に、「男なんていらない。女子だけで楽しめれば良い」という女性もいる。
将来の日本を考えると、多少の問題はあるが、それほど女子会にハマっていると言っても良い。女子会がもっと広がれば、経済にとってもプラスではある。
企業としても、これを上手く活用すれば、消費の拡大に繋げることができる。消費を先導しているのが女性であることからしても、如何に女子を集めるかがポイントとなる。
“女子会”を絡めた『提案力』が求められているのである。
あるカメラメーカーでは、「カメラ女子会」なるイベントを開催し、写真の撮り方のレッスンや商品アピールの場としている。
また、“女子会”のような新しいスタイルを生み出すことで、あらゆる業界を活性化することができる。
ファッションの流行は、自然発生的なものではなく、業界団体が創り出していることは、ご存知だと思う。「このカタチ、この色を今年の流行とする」と。
つまり、「今年はこれが流行る」ではなく、「今年はこれを流行らせる」が、本当のところ。理想的な仕組みができている。まさに、これが『提案力』である。
すなわち、さまざまな業界団体が同じ仕組みを作れば、常に流行を生み出し、消費を継続させることができるのである。
企業・商店が、この力『提案力』を持てば、経済を活性化させることは可能である。