3-1 スポーツクラブを使って社会課題を解決するのが論理的に正しい理由 『社会学編』【地域×スポーツ大全】
スポーツでCSVするにあたって四つの側面から見ていく。
社会性 教育性 行政性 地域性
まずは社会性から。
「スポーツなんて一生やんねえ」
かつてドリームジョブとも言われたスポーツ業界だが、一歩外に出てみるとこのような声は意外とよく聞くものだ。
なぜなら「牛乳残しちゃダメ!」みたいなステレオタイプで一方的な学校教育により、運動が苦手だった人にも強制的な体育という運動を強いていたからである。
スポーツ庁は今 見る人、やる人、支える人 のパイを増やしスポーツを通して健康と地域と社会をよくしようとしている。
そのためにまずは、社会デザインを考える上でヨーロッパのスポーツ観を見ていこう。
社会学としてのスポーツ
ここでも述べたが、ヨーロッパではスポーツは社会学の側面が強い。
「君の故郷はどんな特徴があるんだい?おれの故郷のサッカークラブは、、、うちのクリケットは、、、」
なんて話をロンドン滞在中に何回きいたことだろう。
自分の故郷というアイデンティティに誇りを持つ人ばっかりだった。
自分の地元の誇りとは、、、内省したけどなかなか見つからなかったなー。
社会的な面が色濃いヨーロッパスポーツ。スタジアムが社交の場として使われており、週末には地域のサッカークラブの勝敗についてバルで酒を飲みながら討論する光景が日常的に目につく。
福祉と文化が醸成され、人間みんなが等しく楽しく生きる権利を持つという概念をもと、社会みんなでスポーツを楽しんでいるのだ。
文化的で最低限度、みんなが人生を楽しめるために
国民の文化的で最低限度の生活を担保するために社会でスポーツを支援している。
みんなが楽しむため、つまりエンターテイメントのインフラなのである。
ドイツのある地方では、毎週末の試合に3万人集まるらしい。なんと人口は10万人!3/10!
インフラ整備というものは簡単に民間が始められるものではない。人間みんなが楽しむため、社会という単位でお金を拠出し、みんなで支えあう。
ソーシャルでスポーツを楽しむ。
みんなで支えあう。
日本でも少しずつこの運動が行われてきている。
小豆島のチームのモデルはまさにそうで、もっとアピールしていきたい。
コミュニティの理念に則しながらもっと権利を主張し、オーナーとして意見を出し合っていきたい。
マルシェや出店、スキルシェアを通じて、みんなで地域一帯となって楽しくお祭り騒ぎをしてきたいものだ。