ドーナツのスケッチ:メイキング
自分で撮った写真を見ながらのスケッチのメイキングです。
今回は2時間くらいで描きました。
色の研究を兼ねているので、まず写真の色をスポイトでとってどのくらいの色域なのかを見ます。
スケッチ元の写真はこちら。
模写ではなくスケッチなので、そっくりに描かず、要素を再構築するつもりで描きます。
下描き&下塗り
まず、描きたいイメージを表すのに最適な背景色を決めます。
今回は元気な感じにしたかったので黄色とピンクを選びました。クレヨン系の筆で大きく塗ります。
私は先に背景が塗ってあると、塗ってない領域がなくなるので一気に描き進めた気になれて好きです。
塗り残したところは背景が透けて勝手に空間に馴染んでくれるので時短にもなります。
それから線で大体の形を描きます。ここで、どういうふうに描きたいかを考えながらボリュームと配置を決めています。
写真のドーナツ生地部分の色をスポイトでとって比べてみて、左のドーナツのほうが赤寄り、右のほうは黄色寄りということがわかったので、それをイメージとして念頭に置きつつ、自分で下塗りする色を選んでシルエットを塗ります。
線でとった形を埋めるように、ところどころ塗り残したり一色でベタっとしすぎないように立体感を少しだけ意識しています。
背景の色を鮮やかにしたときは、写真よりも鮮やかめに描くようにしています。
下塗りが終わったら下描き線は非表示にしますが、後でまたチョコがけ部分の形を参照したりして、塗る時に適時利用します。
塗り込み&描きこみ
写真を観察しながら生地を塗って、チョコがけ類を塗ります。
視線を集めたい部分に、ハイライトを含めて細かめの描きこみをしていきました。バランスを見てうるさくならない程度にナッツも散らします。
左のドーナツをメインに見て欲しいので、描きこみ量も、使う色の彩度も左のほうを多くします。
人は明暗のコントラストが高い部分、密度のある部分、彩度の高い部分に目をひかれるので、見て欲しいところにそれらが多くなるようにしています。
仕上げ
オーバーレイレイヤーで赤寄りのオレンジなどを使い、手前の明るく鮮やかにしたいところを筆やエアブラシで塗ります。
そうすることで、明度と彩度のコントラストをいっぺんに足すことができます。
下面や奥の方は少し霞ませたいので、背景のピンク色をスポイトでとって、スクリーンレイヤーで塗ります。適時ぼかしや不透明度を調節して馴染ませます。
ほんの少しの違いですが、立体感が生まれて見やすくなるので、時間がある時は仕上げとしてやっています。
日付を入れたら完成です。