九州で感じる"つながるチカラ"
木曜-金曜と鹿児島県出水市 に行ってきました。この前の9月に鹿児島市で講演させていただいた公立文化施設協会九州支部のアートマネジメント研修で出会い、飲み、語らった C-WAVEネットワーク協議会の第102回定例会で話をする機会を頂戴しました。
研修テーマは「ホール/劇場にできること 〜地域の他団体との連携〜」で、講演のトップバッターは、なんとなんとの 米良美一 さん!ご実家である宮崎県西都市を中心に、学校への読み聞かせのアウトリーチを展開されているとのことで、実際に読み聞かせを行ってくださいました。
誰もが知る『スイミー』も、米良さんにかかるとこんなにも臨場感豊かな読み聞かせになるんだと圧倒されました。読み聞かせに歌がセットで加わるのが、これまたすげぇ魅力的なんだよなぁ。あの『もののけ姫』も歌ってくださいました。
文化ってなんだ⁈ 文化における行政の役割とは⁈
C-WAVEネットワーク協議会は、30年前に設立された、九州各地の中小規模の劇場/ホールが加盟するネットワーク。人口が3〜5万人規模の市町村にあるホールが中心です。人口減少による管理費の抑制やチケット販売の伸び悩みなど同じような課題を抱えてらっしゃいますが、自分のホールだけで悩むのではなく、まさに「つながり/ネットワークのチカラ」で課題を共有し、互いの経験や知見を共有し、互いに少しでもよりよい文化/芸術、市民サービスを目指す、皆さんの姿勢と思いにかなり胸が熱くなりました。
と、同時に改めて「文化ってなんだろう?」、「文化行政ってなんだろう?」と思いました。皆さんからお預かりした税金を再配分する機能としての行政は、文化の何を軸として、何を大事にして、なにをどう取り組むべきなんだろうか? そんなことに考えを巡らせることになったので、我らが誇るアリオスのスタッフの皆さんと話してみたいなと思いました。
勇気ある一歩/ナナメの関係性
とある市民会館の館長さんが「イガリ君の話を9月に聞いて、なるほどなぁと思って、福祉とのつながりを意識したら、来年度の認知症の普及活動を福祉の部署とうちのホールが共催で行うことになったんだよ。ありがとうな」と仰ってくださいました。
「福祉の部署から連絡があったんですか?」と訊くと、「いや、イガリ君が福祉は劇場の皆さんとつながりたがってますって言うから、よく分からず不安だったけど、私からアタックしてみたんだよ」と。メッチャ感動したなぁ。つながりは、誰かのちょっとした勇気ある一歩か半歩も踏み出しから生まれるんだなぁ。
東北のいわきの福祉部署の俺と、九州の中小規模の劇場/ホールの皆さん。一見するとつながらなそうな「ナナメの関係性/つながり」。C-WAVEネットワーク協議会の1993年の設立趣意書に書いてありました。「地域を超えた人と文化の交流を通して」と。
地域を超えて、普段は医療介護福祉の領域にいる私が、文化芸術/劇場ホールの領域の課題や取り組みを少し知ることができて、「今、ここ」の普通や常識から少し離れて、相対的な視座や刺激をいただくことができました。
改めて、お声がけくださったC-WAVEネットワーク協議会の櫻川 勝志 さん、福井 宏征 さんはじめ皆様、本当にありがとうございましたー。あぁ、九州の甘い醤油、もう恋しいなぁ。
お読みいただきありがとうございました。
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今年は年間50本投稿を目指します。 5本目/50 (全体では48本目)