「おすすめミュージカル」
こんなお題があると知って、書かずにいられましょうか(反語)。
いがらっしにとって魂の拠り所のミュージカルはなんといっても A Chorus Line 。
タイトルを聞いただけで静脈血まで真っ赤赤になります。
出会いは映画でした。当時はビデオテープの時代で、擦り切れるほど見たものです。At the Balletがお気に入りのシーンでした。今見ても胸が詰まります。I Can Do Thatも共感できて大好きです。姉が習っていたタップがうらやましくて、習わせてもらえたのは5歳からですが、それを待たず床の間の前板でカチャカチャやっていました。今考えると結構な暴挙です。
米国の片田舎に留学していた時には、あまりにもこの作品を愛するいがらっしを、これまたパフォーミングアートloveのホストファミリーが最寄り(←遠い)の大都市まで連れて行き、ブロードウェイからのどさ回り公演を見せてくれました。
割と最近、ダンサー(照笑)かも知れない(笑)と思い始めたころの経験に、ワークショップがメインかと思い参加したらオーディションがメインだったことがあります。
始まって早々、一人ずつ動きながら自己紹介をしろという指示がありました。「ゲッ、これはワークショップではなくオーディションなのかっっ?」といったん血の気が引きましたが、何人かの自己紹介パフォーマンスを見ているうちに、「これはもしや、私は今、コーラスラインの中にいるんじゃなかろうか」とワキワキし始めてしまいました。思いがけず「生きているうちに叶えるリスト」の中の一つを消化してしまえそうです。
自分の番がやってきました。
「あのう、これ、今自分がコーラスラインの中にいるような気がして、あの、ええと、要素として、ゲイの話が必要なんじゃないかと思って(注:I Really Need This Job !)友人の話をします」とはじめました。同席していたちょっと知り合いの担当者、声出して笑っています。
もちろんオーディションには落ちましたが、コーラスラインとの交歓の貴重なひとときでした。
さらに最近では、名だたるダンサーさん複数人に8小節振り付けるという願ったりかなったりの機会がふと舞い込んで、Oneの冒頭っぽく振り付けたものを踊っていただくことができました。本番の8小節、いがらっしも舞台上にいたのですが、一拍一拍が長いような惜しいような、現在なのに思い出を眺めるようで、息を吸うのを忘れてずっと吐きっぱなしというか、特別な時間をすごしました。(舞台上で自分も人に見られる立場にあることも忘れていました。すみません。)いまは「すごしました」と書いていますが、その時はすごしていることすらわかりませんでした。
人生の所々でコーラスラインに出会い続けたいと思います。