医学部と薬学部の違い(講義・実習・試験)
今日は医学部と薬学部の1〜4年生までの講義や実習、試験内容について記載してみますね。
・医学部学士編入試験受験生
・薬学部生
・医学部生
・医学部、薬学部を受ける受験生
の箸休めでよんでもらえたら幸いです。
僕は薬学部は私立、医学部は国立なので少し私立国立の違いはあると思いますのでそこはご了承を。
●1年
1年の基礎教育(リベラルアーツ)はカリキュラムを見たところほとんど大差ないように思える(僕自身が医学部2年次編入なので正確なことは言えません。
●2年
2年の基礎医学、基礎薬学系のお話が入ってくる。
講義に関しては薬学部なら薬理学や薬物治療学の基礎的なお話、医学部なら組織学や解剖学。
実習に関しては
薬学部💊:物理・放射実習や漢方実習(生薬から漢方薬を実際作ってみたり、瓶に入っている生薬を見てどの植物のどの部分かなどを当てる試験など)があります。
医学部🩺:医学部はなんといっても解剖学実習。5人1組でご検体を解剖します。
余談ですが、このような医学生が行う解剖は系統解剖と呼ばれています。解剖は系統解剖の他にも司法解剖や病理解剖などがあり、それぞれ目的と定められている法律などが異なります。その解剖をしながら脈管、神経、各臓器などについての講義・試験を並行しながら行います。
●3・4年
講義に関しは
・薬学部💊:2年で引き続き薬理学や薬物治療学の勉強をし、そこに薬物動態学や薬剤学などより理論的でディープな薬の勉強や生理学、免疫などの基礎医学も勉強します。
・医学部🩺:医学部でももちろん生理学や免疫、微生物学、薬理学などの勉強をして、その後は、循環器や呼吸器などの各診療科の勉強をします。各診療科の勉強は基本的には2週間循環器やって、その次の2週間は呼吸器みたいな感じで進められます。もちろん呼吸器やっている2週間の間に循環器の試験が入ってきたりと、なかなか試験ばっかりでのんびり休んでられないですね。
ここで医学部と薬学部で薬理学はどう違ったかを簡単に話すと、期間は医学部🩺の薬理学では2ヶ月半で薬学部💊で2年ほどで習う全範囲を詰め込んでいました。
・医学部🩺:各診療科の勉強を重点的に勉強、さらにその診療科の勉強していくときに疾患たびに必要な薬が出てきて、そこでまた勉強する感じです。
・薬学部💊:2年の前半では交感神経・副交感神経系の薬の話を、2年後半では消化器、呼吸器の薬の話みたいな感じで分けて勉強します。もちろん診療科ごとにしてますが、あまり疾患にフォーカスしてる感じではなかった印象かな。
まあ簡単に区別するなら薬学部💊では理論的な薬の知識を、医学部🩺では実践的な薬の知識を勉強する。もちろん本当は一言で語れるような内容ではないんですけどね。
試験に関しては
・薬学部💊では前期、後期に分けて一気に12科目ほどを1−2週間ほどかけて、1日2、3科目こなす。
・医学部🩺では、基礎医学の2年とか3年前半では試験期間にも数科目あり、そして試験期間以外にも1週間に2、3回テストがあるみたいな感じで、基本的にどの週もなんかのテストの勉強をしてました。専門に入ったら上述してる通りですね、2〜3週間たびに試験がある生活でした。まとまった試験期間と言うのは専門に入るとなくなりました。
医学部でも薬学部でもCBT、OSCEはあります。
OSCEだけどう違うか話すと、
・薬学部💊:薬を渡すときの服薬指導や、散剤や液剤の調剤手順、注射薬の扱い方などを試験します。
・医学部🩺:模擬患者を相手に、提示された消化器系、神経系、循環器系、救急系のシナリオに沿って問診・診察、処置をします。
あとは薬学部💊では研究室配属というものが単位要件に入ってます。医学部🩺でも研究室に属するやる気のある賢い方もいますが、あくまで任意で、個人で志願して入って研究してます。
僕がいた薬学部では4年の12月から6年の8月まで研究室にいました。研究室によって所属期間に差はありますね。
こんな感じですかね。文の構成はnoteに記載しながら考えてますので、読み返して読みにくかったらまた構成しなおそうと思います。
臨床実習編も書きましたのでよかったらどうぞ。
https://note.com/igaku_yakugaku/n/n57b739ebde76