見出し画像

母校が初戦の2回戦を突破 -高校野球の想い出-

高校野球の地方予選の季節。私の出身校はごく普通の都立高校で、野球部もあったが、毎年初戦で負けていた。ネクラでゲーム三昧、授業もよくサボっていた私は特に興味もなく、応援など一度も行ったことがなかった。それから数年。大学生となり、同好会などを通じて観に行ったラグビーや野球などのスポーツ観戦の面白さを体感して、一人でも気軽に参加できる高校野球の地方予選を観に行くようになった。

私が社会人になってからは、母校は時々は勝つようになり、当時ブラスバンドに力を入れていて、たとえ観に行った時に野球は負けても、応援は勝っていたよね、、と感じたことが多かった。

そしてある年、母校は5回戦を勝ってあの早稲田実業の「ハンカチ王子」がまだ無名の高校二年生の時に、神宮第二球場で対戦することになった。この日、実際に現地で観戦して応援したが、結果は大敗。本気で甲子園を目指している高校と、かなりの幸運もあって創立以来初めてベスト8に進出したチームでは同じ競技でも全くレベルが違うのだと実感したが、私にとってこのことはとても良い思い出となっている。翌年、早実は甲子園で頂点に立ったが、私の母校に大勝した後、予選決勝では甲子園常連校に大敗してその年、甲子園に出られなかったくらいなのだから。

長い月日が流れ、母校は再び初戦で負けることが多くなった。去年は3回戦で、おそらくその時以来の早実との対戦となった。もちろん敗れてはしまったが、大きな点差はつかず善戦していた。あのブラスバンドの応援は止めてしまったらしく、野球でも応援でも負けてしまい、さらにはユニホームも昔と変わってしまい、寂しい感じは拭えなかった。

仕事が暇だったら観に行きたかったのだが、今年の初戦は似たような名前の都立校同士の対戦でオンラインで少し観戦した。今年は打線がなかなか良さそうで、運よく勝って3回戦に進出した。次戦は天候不順で途中に順延の試合があればの条件付きだが、来週末に現地に観に行けるかもしれない。

なんだかみんな一生懸命でいいよね。勝っても負けてもその瞬間瞬間を見届けたいと思うのは、大昔に自分自身が充実した高校生活を送れなかったという引け目を、この年になるまで埋め合わせできていないというのが、その理由なんだろうな。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集