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実習の成功体験、実は幻想? vol.292
教育実習の思い出は何にも変え難い大事な思い出になります。
うまくいかなかった授業、なかなかコミュニケーションが取れなかったホームルーム、やってもやっても終わらない授業研究。
しかし、最終的にはそれらは自分にとって良い思い出となり、良い経験となり、学びにつながります。
それが教員の全てだと思って、、、。
しかし、そんな甘いことはありません。
教育実習で授業がうまくいかないけど、練習して最終的にはうまくいった、大成功👏。
と、勘違いしている人、自分も以前はそうでした。
これには、実は必ずうまくいくカラクリがあるのです。
担任の先生のお膳立て
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教育実習生と実際の教員の忙しさについては、別記事でまとめました。
ここでは、教育実習でうまくいった人やいい経験ができたという人に対してのことを書きたいと思います。
教育実習で生徒が静かに話を聞いてくれる、集中してくれる。
これは、実習生が来るまでの間でそのクラスを担当している先生がお膳立てをしてくれている可能性が高いからです。
「これから来るのは、まだ社会人になっていない教員のたまご、みなさんがしっかりと協力してあげてください。」
そんなようなことを生徒に事前に伝えているはずです。
そこで、騒いだり授業を壊そうとする生徒はよっぽどのことがなければ出てきませんし、そもそもそのようなクラスを実習生に持たせることはありません。
生徒にとっては非日常だからこそ、いい空間が出来上がるのです。
自然とできあがる協力体制
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生徒も人間ですから、何か変化があることは嫌います。
教育実習の期間は、言って終えば日常からはかけ離れている非日常です。
実習生は教室の中では異物になるわけです。
そうなるとどうでしょうか。
生徒も、その実習生が入ることによって教室内が乱れないようにと、自然と協力体制になるのです。
もしかしたら、そこまで深いことは考えていないかもしれませんが、実習生の授業において生徒の発言率や挙手率が上がるのを目にしたことがある人も多いのではないでしょうか?
1つの授業を作り上げる上で、生徒と先生が協力するというのは、理想の授業作りの形ですから、実習生の授業が多少技術がなくてもうまくいっているように見えるのはこのお陰なのです。
習うより慣れろ
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とはいえ、どうすればいいのかと言われれば、もうこれは数をこなすしかありません。
何が言いたいかというと、実習生の時に授業がうまくいったからと言って、実際に教員になった時にうまくできるとは限らない。
結局のところ、授業を何回も繰り返していく中で自分なりに学び、自分なりに改善していくしか技術を極める方法はないのです。
究極の授業、完璧な授業など型はありません。
それよりも、それぞれが自分なりの究極の授業、完璧な授業を思い描き、それを生徒と共作することこそが、最高の授業になりうるのです。
実習期間の授業の思い出はいい思い出として、自分の中にしまっておき、過去の栄光にしがみつかず、鍛錬あるのみですね。