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『サイダーハウスルール』 成り行き任せからの卒業 vol.568
今日は『サイダーハウスルール』を見ました。
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セント・クラウズの孤児院で生まれたホーマーは、父のように自分を育ててくれたラーチ院長の後を継ぐべく医術を学んでいた。しかし将来に疑問を抱き始めていた彼は、ある日若いカップル、キャンディとウォリーと共に孤児院を飛び出す。初めて見る外の世界、初めての外の仕事──ホーマーはリンゴ農園で働き、収穫人の宿舎“サイダーハウス”で暮らし始める。ほどなく軍人のウォリーは戦地へ召集され、残されたホーマーとキャンディは次第にお互いに惹かれていく。
自分のこれまでの生き方を肯定し、将来を考えるきっかけをもらえる映画です。
この映画を見ての感想を書いていきます。
レールから外れて考えてみる
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孤児院で生まれたホーマーは、ほとんど自分の将来が決められていました。
そこに疑問を抱きつつも、変えられないだろうという思い込みの中、覚悟が決まらない中過ごしていたのです。
正直にいうと、そのレールに乗っていった方がきっとホーマーの人生は、安泰であるはずでした。
外の世界も知らないホーマーでしたが、このまま生き続ければ知らないままで生きていられたかもしれません。
どちらが幸せなのかは結果論にはなってしまいますが、正直分からない部分なのかもしれません。
でも、だからこそあえて一度自分の見えている道から外れてみるのもよかったのでしょう。
別の視点から自分の人生を改めてみることで、これまでに視点を持って見つめることができるのです。
知的好奇心を土台にして
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ホーマーにとっては安定した職業も生活も正直そこまで必要なかったのかもしれません。
ホーマーには知的好奇心という名の原動力がふんだんにあったからです。
だからこそ、まだ黒人差別の拭いきれていない時代にもかかわらず、奴隷と同じ水準であるにもかかわらず、リンゴ園で働いていくことを選択しました。
ホーマーにとっては全てが新しい世界、拒否する必要などなかったのでしょう。
キャンディとの関係もそのせいだったのかもしれません。
知的好奇心という魔物は誰にも止められません。
知りたい、分かりたいと思ってしまったが最後、その欲求は目的を達成するまで収まることはないのでしょう。
使命天命に気づき、自覚
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最後、ホーマーは孤児院へと戻ります。
いい見方をすれば、自分自身のやるべきことに気づき、使命天命を全うしようと戻ったように見えるかもしれません。
しかし、私にはどうしてもまだまだホーマーは知りたいことがたくさんあったのではないかなと思うのです。
この時のホーマーは失恋し、事件に巻き込まれと傷心仕切っていました。
知的好奇心に任せるがままに、進んだからこそその反動としてさまざまな感情の上下を受けることになります。
本来であればそれも人生の一興。
そういったアップダウンを繰り返す中で自分というものが形成され、自分が何者なのかを定めていくはずです。
しかし、ホーマーはたった一回のこの経験で、自分の人生を選択してしまいました。
タイミングもあるのかもしれませんが、私にはどうしてもまだまだホーマーは体験できることがたくさんあったのではないかなと思ってしまうのです。
まぁ、とは言え最後の選択も自分自身で選んだ道。
そう考えると、とても大きな一歩を踏み出したのかもしれません。