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地域学習は学校のため?生徒のため?vol.914
数年前に総合的な探究の時間が指導要領に追加され、各校でもその取り組みが軒並み評価されています。
総合的な探究の時間だけにとどまらず、指導要領を見てみるとほぼ全ての教科において探究を意識した授業作りをするようにと記載されています。
その中でも各学校ごとにオリジナルに溢れた探究活動の中で、多くの学校がその学校の地域について学習するというものを選んでいます。
郷土学習は中高にはそこまで深く載っていなくて、確か小学校の方に大々的に取り上げられていたように私は記憶しています。
この地域学習、教材化は非常にしやすいのですが果たして生徒の学びに良い影響を与えるのでしょうか。
今日は地域学習について考えていきます。
その学校の地域を学ぶから
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学校で地域学習をするとなると、当然その対象となる地域は学校近辺になる訳です。
そうなると、多くの生徒から挙がってくる声が、「この辺のことを知っても別に何もならない。」というもの。
確かに近くに住んでいる子からすれば、地元の学習になるので無駄にはならないという感覚があるのかもしれませんが、遠方から通ってくる生徒からしてみれば見ず知らずの学校があるだけの地域を学ぶのには少し違和感があるのかもしれません。
これは正直一つ生徒の学習意欲の動機づけのためには難しいところだと思います。
大切なのは、目的を「地域について学ぶ」ということに止めるのではなく、地域を学ぶとはどういうことなのか、地域をどのように学ぶのか、地域を知ることでどうなるのかといった導線と動機づけになってくるのでしょう。
実際に私自身も教員目線で教育者視点でこの地域学習を考えてしまっていたので、生徒目線に立ったときにどんなメリットがあるのかというのはあまり考えていませんでした。
地域と連携して教育が良くなれば、自然と生徒への教育還元も良くなるので相乗効果ではあるのですが、なかなかそれを短期で実感させるのは難しいです。
地域を学べば?
![](https://assets.st-note.com/img/1725460914-j6acpYTHftNyuZX5oEqKb1mG.png?width=1200)
では地域を学ぶことで私たちにとってどのようなメリットがあるのでしょうか。
土地や歴史を知るということは、自分の住んでいる地域に興味や関心を持つというきっかけになります。
何も興味を持たずに生活するのも一つの生き方かもしれませんが、災害時に過去の背景を知っていれば適切な避難ができます。
また、その土地の成り立ちや歴史を知れば、友人を招待なんてこともできるかも知れません。
今の私の思考ではそこまで深いところまで思い浮かばず薄っぺらな思考になってしまうかも知れませんが、大事なのは自分の住む場所か変わる場所に愛着を持つということなのではないかなと思います。
どこか地元に対して安らぎを感じたことは誰でもあると思います。
そんな地元を活性化させるためにも、土地を知るという方法を学ぶというのがこの地域学習の目的なのではないでしょうか。
知らなくても良いとただ単純にシャットアウトするのではなく、知ってみて知らなくてもよかったか、知ってよかったかを判断するのとでは大きく違います。
そんな地域学習の目的を念頭に置いて指導をしてみたいなと思っているこの頃です。