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ファシリテーションは観察することから

ファシリテーションは究極のお節介です。

ですから、時には相手の求めていることではなく、相手のためになるような質問をして、行動を促すことも必要です。

相手を動かすファシリとは?

成功失敗挑戦の道標

そして、相手のためになるようにファシリをするためには、まず観察が必ず必要になります。観察をすることで、その後の道筋が決定してくるのです。

観察から始まるのはファシリテーションに限らず、人生全てにおいて同じことだと言えます。

私が授業を改善する時も同じように観察から始め、流れに沿って自分の授業をアップデートしています。

授業を良くするためには、まずいい授業を観察するところから始まります。観察した中で、その授業のいい点悪い点を感じ取り、自分の授業と比較して気づきを得ます。

その中で、覚悟を決めて変わることを決断し、行動に移していきます。

行動に移すことができたら、それを継続し続け、工夫・改善を繰り返します。

そうするとやがて結果が出ます。その結果がいいものでも悪いものでも共有をすることで、また新しい知見が生まれます。

そうしてまた、新たに観察へと原点回帰するのです。

これは10Kです。
観察→感じる→気づき→覚悟→決断→行動→継続→工夫(改善)→結果→共有

どんなことにおいても、相手がどの状態にあるのかを瞬時に見分けて、次へと行動を促していくことが大切です。そして自分自身もこの10Kを意識して、まず観察していくことで、自分のファシリが構造化され、調子の悪い時でも、そこそこのできのファシリができるようになるのです。

観察力はどうつける?

スカウター

お互いによく知れた人であれば、「この人こんな人だな」とか、「この人はこう思っているんだな」というのはある程度分かります。

それは、長い時間をかけて少しずつお互いの価値観や職業、家族構成などその人の背景にあるものを捉えた上でコミュニケーションできるからです。

しかし、初対面の場合ではどうでしょうか?

これらの情報が一切ないため、いきなりファシリをするのはとてつもなく難しいです。

だから、アイスブレイクが必要なのです。

アイスブレイクの時間は、場をほぐすだけではなく、ファシリがその日全体の空気を掴む上でも、非常に大切な役割をしているのです。

そして、それらを瞬時に見分けるためには観察力が必要です。それも並大抵の観察力ではありません。

ドラゴンボールのスカウターのように、瞬時にその人の属性や思考パターン、参加意識などを読み取るのです。これは、毎日のように訓練を重ねなければ、すぐに衰えて行ってしまいます。

逆に言えば、このスカウターさえ機能していれば、すぐにでも一流のファシリテーターになれます。

スカウター万全、誰に対しても「次へ進め〜!!」は❌!?

手でストップ

しかし、何でもかんでも10Kに従って、ファシリをすればいいというわけでもありません。

世の中のご家庭持ちの男性の皆さん、夫婦の会話の中でも「つまり結論は?」とか「結論から先に言って?」と言って激昂された記憶はありませんか?

独り身の方、女性の方も同じように考えてみてください。

自分は正しいと思って言ったのに、予想に反して相手は嫌な思いをしていそう、、、。みたいなことありませんか?

あなたの発言は、会話の質や効率を上げるためであったり、あなたにとってはその回答が正解かも知れませんが、相手にとっては、ダメだったようです。なぜでしょうか?

人にはそれぞれ物事を受け止める順序があるからです。

カウンセリングなどでよく耳にするかも知れません。

需要(傾聴)→共感→肯定(自己一致)→承認→行動→導き

ただ話を聞いて欲しいだけなのに、「あなたはこうした方がいいのでは?」という提案をされたらどうでしょうか?

スカウターを利用するのは、相手の背景を読み取るだけでなく、相手が今何を求めているのか、そして相手のためになるのはなんなのかというところまで読み取るためなのです。

ファシリもコミュニケーション

都会風景と人のつながり

詰まるところ、結局はファシリテーションもコミュニケーションの一つなのです。

ただそれが、1対1から複数になっただけで、やっていることは変わりません。

相手のことを思い、相手のためになることをただ真摯に行い、場をクリエイティビティに発展させていく。

ファシリテーターはただ場を盛り上げるだけでなく、究極のお節介でもあるのです。

まずは、日常の会話の中で10Kと受け止めの段階を意識してみましょう。

相手は今どのような状態なのか、そして次にどこへ進めてあげれば相手のためになるのか。

小さなコミュニケーションの質を高めていくことが、ファシリの腕をあげる一助になります。


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