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エッセンシャルワーカーの課題を考える部 活動報告(第2回)

皆さん、こんにちは! ifLinkオープンコミュニティ会員の濱@ISEです。
今回は、エッセンシャルワーカーの課題を考える部の本活動第2回として、フリーディスカッションを実施したのでその内容を(僕のMTGメモベースで)まとめてみたいと思います。

今回のフリーディスカッションは、前回と同じテーマ、異なるメンバーでのフリーディスカッションとなりました。
参考:第1回の記事はこちら

テーマ

健康で楽しい生活を営むうえで、「今日できることを明日もできるように」をキーワードに「あったらいいな/できたらいいな」を考える。
課題を抽出するためのフリーディスカッションとして、在宅・在所介護の経験や、高齢者・被介護者のサポート経験などを参加メンバーにお話しいただきました。

経験談①

前回参加できず、今回参加となったメンバーにお話しいただきました。

大阪で1人暮らしをしていた父方の祖母の話です。
祖母は、電車を乗り継いでの1日一人旅とか、海外旅行、バスを乗り継いで映画鑑賞など、外に出るのが好きな人です。
ところが、70歳を超え、膝を悪くしたこと、バスの本数が減少したこと、近所のよく行っていたお店が閉店したことが重なり、外に出る機会が減りました。
それでも、タクシーを使っての移動はしていました。
80歳を超えたあたり(15年くらい前)で、両親との同居のため、大阪から和歌山へ。
私が里帰り出産などで、里帰りしたときは、ひ孫の面倒を見てくれていました。
両親との同居にあたり、実家を改装し、手すりを付けたり階段をスロープに変えたりしたのですが、膝が悪くお風呂などで大変な思いをしていました。
その後、デイサービスを利用するようになり、高齢者向け施設への入所となりました。

出展:関西の技術系メンバーさん

ご意見①

この話を受けて、参加メンバーから意見・感想を述べてもらいました。
以下、抜粋です。

こうだとよかったのでは・・・という意見として、

  • 膝が悪くなったときに、小食でも痩せない、運動できなくなった

  • 動ける間に習慣づけて、適正体重をキープできればよかった

  • 地元大阪を離れることへの抵抗、近所づきあいもなくなった

  • 新しいコミュニティになかなか入っていけない(言葉・方言、地名など雑談の中でも入りづらさ)、打ち解けにくい

  • 1人暮らしは心配だけど、同居がほんとによかったのか

  • 地元の知っている共有の話題もない、大阪の施設を選んだほうがよかったのではないか

前回も「孤独」がキーワードになってましたね。
孤独を苦にしないならいいが、その人の尊厳というか、社会とのつながりをどう残していくか、は課題。
運動できないと、外に出たくても出られなくなってしまい、選択肢が狭くなってしまう。

ほかにも

  • 年齢を問わず地方から都会へ出てきたときとか、新しいコミュニティになかなか入っていきづらい

  • ひとりだと、近所に知り合いがいても、なかなか気づけない、気づいてもすぐに助けられない

  • 15年前だと、今みたいなスマホ(Web)でのつながりがなかった。

  • 老化予防も今ほど意識されていなかったのではないか。

15年前だと、スマホが一般に普及し始めるかどうかくらいのタイミング。
今みたいなスマホでのチャットやWeb会議ツールみたいに簡単に映像付きで会話できたりしたわけではなく、電話とメールがメインだったはず。
チャットはあるけどもPCメインで、高齢者にはハードル高かったんじゃないかな。
逆に、今よりもご近所コミュニティが有効に働いていたんじゃないだろうか。

経験談②

前回もお話しいただいた鉄道系メンバーから、社会問題として考えてみたお話をしていただきました。

介護者(ヤングケアラー)、子どもたちの時間を奪ってしまうので、何か時間を確保してあげられないか。
障がい者との結婚、子育てできないのではないかと懸念(優生保護法の問題?)

会社で担当している、オンデマンド配車(乗合タクシーみたいな)システムがある。
利用者からの希望をマッチングして、乗り合わせる仕組み。
バスとは違って、ルートに融通が利くサービス(地域限定:愛知)になっている。
ターゲットは高齢者で、病院に行くときに利用していただいている。
一方で、そのためだけの利用となり、時間帯も集中、自治体からの依頼で事業として採算が見えない。
IoTでなにか方法がないか、今だと電話(高齢者のために残している、オペレーターが必要)とアプリを提供している。
交通系のサービスとつなげる形のアイデアがあるといい。

出展:鉄道系メンバーさん

ご意見①

この話を受けて、参加メンバーから意見・感想を述べてもらいました。
以下、抜粋です。

  • 積極的に外に出させる仕組みが求められる

  • 前回MTGでは、街中のデジタルサイネージ案とかあった

  • パーティシート的なものがあるバスの中での交流でもいいのではないか

経験談③

専門学校系の新規メンバーから、体験談と学校での取り組みをご紹介いただきました。

父の場合、足を悪くした。
歩けなくなるとすぐに衰える。
結果として、5年くらいで寝たきりになってしまった。
外行けばいいじゃない、と思うけど、かっこ悪いから行きたくない、と感じるらしい。
かっこいい車いすとか、持っていて嫌にならないアイテムがあると、少し気が楽になるのかも。

出展:専門学校系の新規メンバーさん

ご意見③

この話を受けて、参加メンバーから意見・感想を述べてもらいました。
以下、抜粋です。

  • ヤングケアラー、知識がない、行政もわかりやすくサポートしてくれない

  • 行政からのプッシュではなく、介護者からのプルが必要

学生アイデアの紹介

「介護デジタルハッカソン in 横浜」での学生アイデア集。

  • Rackle:インフォメーションマップアプリ
    バリアフリーの駅構内案内アプリ(横浜駅オンリー)
    駅構内のエレベータ、乗換、スロープの緩急、段差、ホームに行けるエレベータ

  • 認知症予防のガーデニングアプリ

  • コミュニケーションぬいぐるみ
    学生、薬剤師は薬の飲み忘れに注目する
    管理を感じさせない

  • コーディネートアプリ
    おしゃれして、外に出たくなる

  • 高齢者転倒防止アプリ
    薬の副作用で転倒しやすくなるものがある

  • 介護職員のデータ入力を簡単にするアプリ

  • 災害時情報共有システムNISS/DISS
    避難所の混雑状況(災害情報ポータル使いにくい)
    安全な避難経路
    被介護者ひとりに複数の(色々な)担当者、すべての関係各所から個別に連絡が来るのを共有できるようにする

  • 困っているときに、困っていることを発信するボタン →非常用ヘルプボタン
    押すと、BluetoothでSOS発信、誰かがスマホで受信する
    SOSの内容は個々に違うのを、事前に助けてほしい内容を登録しておく

学生はいろいろとアイデアは出すし、面白い発想もするが、一番の課題、アイデアをビジネス・サービス化できない。残せるものを作っていきたいとのことでした。

全然まとまっていないけどまとめ

今回も参加メンバーそれぞれがいろいろと思うところがあったかなと思います。

前回は認知症の話でしたが、今回は足(膝)を悪くした場合の話で、やはり外に出なくなってしまうのは課題のようです。
障がい者向けのアイテムだから仕方ないではなく、身に付けるにしても機能を損なわない中でのデザイン性があるといいのかなとか。

アイデアソンやハッカソンに参加するにしても、アイデア・発想だけで終わらずに、形にして世に出してこそ意味がある。役に立つんじゃないかな。

もちろん、慈善事業ではないので、ビジネス・サービスとして提供する側にも利益は必要です。
部の目標として、最終的にマネタイズできるようなシナリオを作って届けることをゴールにしたいと思います。
また、活動内容は部長会を通してコミュティにも情報共有して、アイデアを形にしていきたいですね。


ifLinkオープンコミュニティについて

一般社団法人ifLinkオープンコミュニティは、さまざまな企業・団体に所属する人々が、その垣根を超えてオープンに交流しながら「誰もがカンタンにIoTを使える世界」の実現をめざすコミュニティです。
2020年3月2日に複数企業により設立され、現在100社以上の企業や学校が参加し、IoT機器のifLink規格への対応やIoTソリューションの試作、アイデア発想、マーケティングなどを行っています。
※ifLinkは、東芝デジタルソリューションズ株式会社の登録商標です。

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