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【書評】『今すぐスマホで1000万円稼ぐ(株式会社主婦と生活社)』 高橋あき


これまでの経験が価値になることを徹底的に認識する


誰もが持っている自分だけの経験を価値あるものに変えるという発想は
灯台下暗しで案外思いつかないものです。

しかしやはり高橋さんのように実際にそれを実現することができるというのも事実です。
一次情報が大切になると言われているこれからの時代は、
よりこのことが重要になって来るのではないでしょうか。



仕事に自分の生活を合わせるのではなく、あなたのライフスタイルに働き方を合わせる


意外となかった発想です。

どうしても人生の中で仕事というのが大半を占めているので、
仕事にライフスタイルを合わせてしまいがちですが、
仕事というのはあくまでも生きるための手段に過ぎないので
新しさも感じつつ原点回帰でもあるなと感じました。

以前2ちゃんねるの創始者であるひろゆきさんが
「『過労死』というのは、海外ではその概念さえない。
 生きるために働いているのに、働いて死ぬなんて海外ではあり得ない。」
とおっしゃっていました。

言われてみればたしかにと思うのですが、
こうして言われないまで気がつかない日本社会もなかなかだなと感じました。

要するにこのことは、
日本では仕事を中心にした人生設計が当たり前になってしまっているということです。
それによって過労死という取り返しのつかない結果を生み出してしまっているのであれば、仕事をライフスタイルに合わせるというのは一つの大きな打開策ではないでしょうか。



お仕事がうまくいく瞬間って自分にとっては「え、こんなことでいいの?」レベルのものが求められたときです。


なるほど。
これも冒頭の自分の経験を価値あるものに変えるということと共通していると思います。

仕事というのは価値の交換なので、
自分が当たり前と思っていることでも相手にとっては当たり前ではないかもしれないで、それが商取引を成立させるのでしょう。



「変わりたい!」という想いがあれば、現実は思い通りに変えられるー。


ぼくは実際にはこのことを実感できていませんが、
おそらくその通りなのだと思います。

ただ
本当に変われる人は、「変わりたい」の度合いが違うのだと思います。

「お金持ちになれたらな〜」くらいにふんわり「変わりたい」と思っている程度であれば、変われないと思います。
本当に変わることができる人は、
「絶対に今の状態から変わってやる」という本気度がある人のはずです。

ですから、
「変わりたい」という想いがあれば変われるのは間違い無いのでしょうけど、その想いの程度で左右されるのだと思います。



人は強みを提供しているとき、自信にあふれるだけでなく、心に余裕があるので相手の幸せを願うものです。


裏を返すと
私利私欲に塗れた煩悩だと強みは提供できない、
つまり思うような人生にはならないということでしょう。

古くから
「人に優しく自分に厳しく」や「滅私奉公」という言葉が存在するように、
古典的な言い伝えは現代でも生きるのかもしれません。

科学がこれだけ高度に発達した社会では、
精神的なもの、合理的ではないものはもう淘汰されていくのかと思っていましたが、学校教育で習うような初歩的な教えはそれと関係なく生きて行くのかなと感じました。



〜中略〜
多くの人は、世間からよく思われたいという気持ちで「見せかけの好き」を、好きと思っていることが多いのです。


なんとも日本人らしいような

このことはその個人が周囲の雰囲気に負けないくらいの強さを持つことも重要になりますが、
周囲がそのような雰囲気を作り出すというのを変えなければいけない必要性も感じます。

頑張っている人を小馬鹿にする、出る杭を打つ風潮があるから日本全体としても成長がしにくいのだとも思います。



あなたが買わないものに、お客様がお金を出すはずはない
〜中略〜
あなたがお金をかけたものの感覚を思い出してみてください。


以前キングコングの西野さんも同じようなことをおっしゃっていました。

お金の稼ぎ方を知るには、お金の使い方を知る必要がある。

ぼくは幼少の頃から自他ともに認めるケチでした。
そのため、何においてもお金を出すとなると必ず渋っていました。
こんな経験から現在のぼくは、
「人がどんなものにお金を落とすのか」、「いくらぐらいならお金を落とすのか」
などの感覚が一切わかりません。

これは
今になって初めてわかる悔やむべき経験なのですが、
過去を悔やんでばかりいてもしょうがないので、今から学んでいこうと思います。



まとめ

筆者が過去にブログに関する仕事をしていたことや
コンサル生の例として登場した方は過去に何百軒も営業に回っていたことなど、全体的に過去のキャリアを基にして話を進めているという感じでした。

だから
大学を卒業したばかりのぼくからしたらキャリアも何もないため、引け目をとってしましました。

ただ
そう思ってしまうのもいけないのだろうな
とも思いました。

仕事におけるキャリアはなくとも、
20数年間生きてきた経験はあるはずです。

その経験を活かせさえすれば本書に書いてあることも実現できるのだと思います。

またあとがきでも述べられていましたが、
30歳を過ぎても結婚・出産をしていないことに多大な引け目を感じていたそうです。
そのことによって人生に彩りがなくなり、自分の存在意義がわからなくなってしまっていたと言います。
しかし
起業をしたことでその憂さは晴れて、
前向きに生きることができているということでした。

たしかに
人間の生きる目的は子孫繁栄で、
そのためには女性は出産をすることが絶対になると思います。

しかし
そうである前に一個人がありますから、
あきさんのように自分らしさを追求するというのも素晴らしいことだと思います。


このことから、やはり仕事やお金というのは人生における影響力が凄まじいなと感じました。

さらに
今日の人間は発達して、本来の目的さえ無視することを尊重することになったのかと思うとなんだかおもしろいと思いました。







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