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気づきの積み重ねがもたらす変化【国内ホイスコーレ体験記/ NoMaFo】

おはようございます🍁
IFASラーニングパートナーのかちです。
ふわふわの毛布に包まれたくなる季節がやってきましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

国内ホイスコーレ参加者へのインタビュー第三弾です!
今回は、18歳以上のすべての人に生涯学習の機会提供という理念のもと、長野県野尻/ 斑尾エリアで開催されているNoMaFoの参加者にお話を伺います。

NoMaFoでは、農業とマインドフルネスを軸とした学びが行われています。
湖畔という自然豊かな環境で共に暮らし、学び、遊び、NoMaFoでしか味わえない体験を通して自分を知り、他人や社会、自然との相互理解、共生を学び合います。

NoMaFoに関しては、代表社員である倉澤翔太さんに行ったインタビューも掲載しているので、こちらも是非ご覧ください。

〈聞き手〉
なお:大学4年生。ひょんなことからフォルケホイスコーレを知り、衝動的に国内ホイスコーレに2度参加する。旅と美味しいご飯と自然が好き。現在はIFASのラーニングパートナープログラムに参加中。

〈話し手〉
まこさん:友人に誘われたことをきっかけに、10年ほど前からNoMaFoとの関わりがある。継続的にプログラムに参加しており、現在は参加者兼スタッフのような繋がりに。

NoMaFoではどんな生活が待っているのでしょうか。
まこさんの体験からその魅力を紐解いていきます。

自分のことをもっと知りたい

ーーはじめまして、本日はよろしくお願いします。はじめに、まこさんがNoMaFoに参加されたきっかけなど伺いたいです。

NoMaFoに参加したのは、スタッフの中に友人がいて、誘われたことがきっかけですね。10年前くらいに、NoMaFoのスタッフの方が東京で開催していたエネルギーワークというものに参加して、その流れでNoMaFoを知り、長野でのプログラムにも参加するようになりました。
自分自身、人の話を聞くのは好きなんですが、自己開示が苦手なところがあって、もっと素直に話せるようになりたいなとか、自分のことをもっと知りたいなって思ったのもきっかけですね。

ーーNoMaFoとの繋がりはとても長いんですね。長野でのプログラムも継続的に参加されているんですか?

そうですね、最初の頃とかは体験できなかった時期もあったんですけど、少なくとも1年に1回は参加していて、ほぼ全てのプログラムを体験してると思います。
大体シーズンごとに開催されているので、春にじゃがいもを植え、夏に育てたじゃがいもを掘り、秋には稲刈りっていう季節ごとの農業体験ができます。エネルギーワークも毎回プログラムに入っていたり、夏の時期だと湖でヨットやSUPといったウォーターアクティビティを楽しんだり、花火大会を見に行ったりします。

ーープログラムにはどんなことを期待されていましたか?

いろんな人が参加するので、いろんな人の話を聞いて自分の知らないことを知り、自分の中の視野が広がることを楽しみにしていました。あと、参加する中で「自分はこういうのが好きなんだな」「ちょっとこういうの嫌なんだな」とか、「こういうのを仕事にしていきたいな」などちっちゃなことでも自分の中の気づきを得られるといいなと思って、毎回参加しています。

滞在先の近くにある湖 ©️まこさん

NoMaFoで過ごす夏

ーーたくさんのコースに参加されていると思いますが、直近で参加されたコースについて、どのような生活を送られていましたか?

一番最近行ったのが、7月の終わりのコースです。2泊3日のコースでしたが、私は途中参加だったので、土日1泊2日の参加でした。

〈DAY1〉
朝はみんなで朝食を作るんですけど、果物やヨーグルト、パンなどを軽く食べて、午前中はジャガイモ堀りを体験しました。

収穫したジャガイモたち ©️まこさん

お昼は地元にあるお蕎麦屋さんに食べにいきました。
みんなお気に入りでよく食べに行くんですよ。

行きつけのお蕎麦屋さん ©️まこさん

午後は自由時間だったので、お昼寝したり自由に過ごしていて、夕方にはバーベキューをしました。夏のコースは花火大会に合わせて開催されるので、夜は花火を楽しみました。そのあとはみんなでお酒やおつまみを囲んで会話をしてゆったりとした時間を過ごしていました。

湖畔でみる花火大会 ©️まこさん


〈DAY2〉
2日目はウォーターアクティビティでSUPを体験して、お昼は道の駅で買った地元の食材や1日目に収穫したジャガイモ、農家さんにいただいた野菜を使ったご飯をみんなで作りました。その時は、サラダとジェノベーゼパスタとジャガイモのポタージュを作りました。
午後は、自由時間でお散歩に行ったりしてゆっくり楽しんでいました

湖でのSUP体験 ©️まこさん

ーー自分で収穫したお野菜だとより美味しく感じられますよね。午後は自由な時間を過ごすことが多いんですか?

7月はできなかったんですが、オルソンさん主催のエネルギーワークがあったり、地元の人との繋がりで色々なことを体験させてもらうこともあったりしますね。地域に養蜂をしている人がいるので、養蜂見学をさせてもらったり、蕎麦打ち体験をしたこともあります。

ーー滞在している野尻/ 斑尾エリアはどのような雰囲気ですか?

もう本当に森林と山と湖が広がる田舎の風景で、自然の音が感じられる穏やかな環境ですね。宿泊場所はほとんど車が通らなくて静かなので、朝ご飯をベランダで食べている時は、鳥の声、湖の音、風の音とか自然の音を聴きながらゆったり過ごすことができて癒されます。
湖畔沿いには、おしゃれなカフェやレストランがあったり、湖は観光地としても人気な場所なので、遊覧船が乗れるところもあります。湖の真ん中には神社がある小さな島があって、みんなでSUPに乗りながら神社に向かったりしました。森の中には、ナウマンゾウの骨が発見されたことにちなんで「象の小径」という散歩道があり、自然に囲まれながらの散歩ができます。

湖の真ん中にある宇賀神社 ©️まこさん

ーー湖畔での暮らしは、日々の癒しになりますね。

本当にそうですね。自然の音を聞きながら目覚めることが癒しで、参加するみんなが癒されていると思います。森林の中を散歩したり、農業体験で土に触れることで、自然と共にあることを感じられて、プログラムが始まった時は頭でごちゃごちゃ考えているところがあっても、後半になるともっと気楽に考えてもいいんだなとか、スッキリと頭の中がクリアになる感覚があります。

農業体験で気づいた食のよろこび

ーープログラムの中で印象に残っている体験などありますか?

いっぱいあるので選びにくいんですけど、やっぱり一番楽しみにしているのは毎回のプログラムに入っている農業体験です。今まで土に触れる経験が少なかったので、春に植えたジャガイモを夏に収穫することで食物の成長を見られることや、自分の植えたジャガイモがこういうふうに育って自分の口の中に入ってくるんだなって感じられることで、食べ物のありがたみを感じられるようになりました。日常生活に戻っても、前より視点が変わるというか、この食べ物を美味しく食べてあげようと思うようになりました。
あと最近は歩くことが好きなので、自由時間には散歩をするのが楽しみでもあります。湖の音、風の音を聞きながら自然の中でゆったりと散歩をしたり、ベンチに座って他の参加者と会話をしたりする時間はとても贅沢だなと思います。
私は料理が得意ではなかったんですけど、参加するたびに料理上手な友人スタッフのお手伝いをしながら料理を学んで、苦手が克服できたと感じることもあります。みんなにバジルパスタを振る舞ったことがあったんですけど、みんなが美味しいといってくれたのがすごい嬉しくって。食べ物で人に喜んでもらえるのは自分自身も嬉しいですし、料理をすることの自信がつきました。

ジャガイモ掘り体験 ©️まこさん

少しづつ気づきを深めていく

ーーコースを通じて得られた気づきなどありますか?

自分に素直でいるということが一番の気づきですね。いろんな時期のプログラムに参加して思うことなんです。普段難しく考えちゃうことがあったり、無理をして頑張っちゃうところがあるんですけど、自分に素直になって「疲れたからちょっと休む」とか言ったりしてもいいじゃんとか、自分に許可を出せるようになりました。コースが終わってからも素直に生活していこうとか、日常生活に落としこ込んでこうと思えるようになったので、素直が一番の気づきですね。

ーー「素直になる」ことは、どのような体験を通じて感じられることなんでしょうか。

なんだろうな、ふと気づく時があるんですね。プログラムに参加してる途中でふっと気づくことが多いんですけど、みんなとコミュニケーションを取ってる時が多いかもしれないですね。コミュニケーションの中身はあんまり関係なかったりするんですけど、聞いていたり話していたりする時に、「私もそういうのわかるな」「そういう癖あるな」とか話を聞いて共感することがあって、そこで自分ももうちょっと素直に行動してもいいんじゃないかなって思う瞬間がありました。ちょっと心の中が忙しくなってたなとか、ふと感じて心の中にそれが深く入り込んでくるということがあります。特別なきっかけがあるわけではありませんが、NoMaFoに参加するたびに、自分が求めているものが素直だったんだなと気づきます。

ーー他の方と対話する機会が多いからこその気づきですね。そうした気づきを日常に活かしていくのは難しいと思うのですが、継続して参加することで少しずつ身についていくものなのでしょうか?

そうですね、NoMaFoに参加する前の私はちょっとトゲトゲしていたと思うんです。自分の弱いところを見せないように人との壁を作るような感じだったのですが、NoMaFoを通してトゲトゲしていたものが丸くなったように感じます。自分のことを受け入れてくれることの嬉しさや出会う人たちの愛情に触れることをきっかけに、玉ねぎの皮をぺりぺり剥がすように、だんだんと素直な自分を出せるようになったと思います。

みんなで歌う時間 ©️まこさん

以上、国内ホイスコーレ参加者インタビュー第三弾〈NoMaFo編〉でした!

<編集後記>
国内ホイスコーレは地域の特色を活かした学びが特徴ですが、NoMaFoでは地域の特色に加えて、季節に合わせた自然体験ができるので、何度も訪れたくなる魅力があると感じました。たくさん身体を動かし、自然に触れ、美味しいものを囲みながら他の人との対話を楽しむ。生きることの喜びを体いっぱいに感じられる環境があることが伝わってきました。
国内ホイスコーレ経験者の方々は、得られた気づきを持ち帰りたいという思いを持っています。私も国内ホイスコーレの体験での気づきを大切にしていきたい、できるだろうと思っていましたが、いざ日常に戻ってくるとこれがなかなか難しい…。まこさん10年という長い関わりのお話を聞き、少しずつ少しずつ自分の中に宿った種が育っていくのかなと感じました。
まこさん、お話を聞かせていただきありがとうございました。

NoMaFoのことをもっと知りたいと思った方、ぜひホームページやSNSをチェックしてみてください🧑‍🌾🌳

【NoMaFo】
公式サイト:
https://www.nomafo.org/
instagram:https://www.instagram.com/nomafo2012/

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