コンタクトはどこ行った?
これは5年以上前の話。
強度近視の私の眼鏡はレンズが分厚く重い。
眼鏡をかけて動くとクラクラするので、コンタクトレンズを愛用していた。
最初に処方されたのは‐4Dほどのレンズ。
-4Dでもそこそこの近視の度数。(けれど裸眼で0.2~0.3は見えていた)
近視はあれよあれよと進んですぐに-10D超え。
当時のソフトコンタクトでは対応できるのは-6Dまで(だったはず)。
今でもソフトコンタクトレンズは-12Dが限界という。
近視の度数は-17Dになり、ハードコンタクトレンズ一択になる。
ソフトコンタクトレンズが眼球を覆うようになっているのに対し、
ハードコンタクトレンズは眼球にちょこんとのっている。
酸素透過性もいいので目に優しいという。
これで見えにくい悩みも解消、と思っていたら甘かった。
コンタクトレンズが目の中で迷子になった
取り出そうとしたときにずれて取れなくなった。
瞬きを何度しても戻らない。
水の中で目をパチパチしても出てこない。
目の中でゴロゴロとする感じの違和感がある。
早速、眼医者に直行。
眼医者1 (目の中には)「ないですね」
それでもゴロゴロ痛い。
眼医者2 「ないですね、しばらくたってまだ痛いなら来てみなさい」
しばらくとはどれくらい?2週間待っても痛い。
再び、眼医者2 ガラス棒で瞼の奥まで探してみるけど「ないですね」
「コンタクトレンズは目の裏に回ることはないから落ちたのでは?」
でも、ゴロゴロと変な感じは続く。
コンタクトレンズはプラスチック素材でできているので、レントゲンでもわからない。目視で探すしかない。
ある夜、ワンコが顔に突進してきた。
「何やってるの」、とワンコをなだめると、
「片目がよく見える」
目の中で迷子になっていたコンタクトレンズがワンコの突進で正常な位置に戻ったようだ。
今のうちにレンズを外す。
「レンズが出てきた」
眼医者2に「ありました!」と報告に。
出てきたレンズは無色透明。
コンタクトレンズには水の中で落ちた時にわかりやすいようにあらかじめ色がつけてある。
私のレンズは水色だった。
2週間、目の中にあるうちに、色が抜けていった。
抜けた色はどこにいった?
目の中だよなぁ、恐ろしい。
それ以来、怖くてコンタクトレンズはつけていない。
迷子になったら眼医者さんでもわからない。
取り出せたのはワンコの偶然。(家のワンコはいい仕事をする)
不自由でも眼鏡がいい。
ハードコンタクトレンズを長期間使用していると、ハードコンタクトレンズ性眼瞼下垂(瞼が垂れ下がってきて上がらない状態)になるという。5~10年くらいが目安といわれるが、私は20年以上ハードコンタクトレンズを使ってきた。
しっかりハードコンタクトレンズ性眼瞼下垂になっていた。
どうりで目が開かず、いつも寝ているようだと言われていた。
夕方になると特に目が開かず見えにくかったわけだ。
コンタクトレンズ迷子騒動で眼医者2に「眼瞼下垂」と診断され、その後手術に至るのだけど、それはまた別の話。
コンタクトはどこ行った?
目の中で迷子になるコンタクトとは決別した。
コンタクトはお空の雲になって飛んで行け~。