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秘食甘美。スプーンなしで食すチョコムースの味。

僕は今朝、
チョコムースを食べた。
隠れて食べた。

Nestleのチョコムースは濃厚だ。
プラスチックの容器に入っている。
下がチョコムース、
上がホイップクリームの
2層構造だ。

朝4時。
僕は慎重に冷蔵庫を開ける。
お目当てのチョコムースを手に取る。

静かに階段を上がる。
木の階段は軋む。

ソファに腰を下ろす。
アルミの蓋を開ける。
ホイップクリームが僕を出迎える。

…スプーンがない。
仕方がないので
僕はアルミの蓋で
スプーンを作った。

強度はなかなかだ。問題なくすくえる。

チョコムースを口に運ぶ。
アルミ製のスプーンの角があたる。
痛い、おいしい…痛い

僕は指で食べることにした。
チョコムースを指ですくって食べた。
食べ終わった僕は
このことをすぐにあの子に話した。

あの子は言った。

私の指を貸してあげようか?

甘美。
チョコムースとあの子の指。

次は一緒に食べよう。
スプーンなしで。

追記
僕はあの子に言った。
君の目を見ながら、
君の指でムースを食べるね。

あの子は言った。
痛くしないでね!

痛くしないよ。
歯があたらないように
優しくチョコムースを食べるつもりだよ。