外食業の特徴

外食業の特徴として、いくつかあげることができる。
労働集約型であり、慢性的な人不足という一面だ。
しかし、核となる本質的な特徴はそこにはない。
人手不足云々はあくまでも結果の話であり、
労働者を多く集めることに成功している外食業も多くある。

では、外食業の本質的な特徴とはどこにあるのだろうか。
それは、参入障壁が低いということだ。
参入障壁が低いからこそ、多くのプレイヤーが新規参入し、業界の勢力図がめまぐるしく変化するという特徴を持っている。
参入障壁が低いということは、小資本の個人事業主も参入できるという意味であり、メニューや業態に特徴を持たすことができれば、外食業に参入できるということだ。

これは、外食業の中で長期的な利益を確保し続けるには、自社で参入障壁を高めることをすれば良いということになる。
この参入障壁については、後々多く触れることになると思われるので、ここでは多くを語らない。

もう一つの外食業の特徴は、付加価値が高いということだ。
ここでいう付加価値とは、粗利のことだ。
粗利率が70%もとれる業界というのは、そう多くはないだろう。
メニューによっては粗利率90%超という驚くべきものも存在する。
付加価値が高いことを理由に、オーナーの懐を温めるような輩も多くいるように感じるのだが、高い付加価値を商品開発や立地開発、人材開発などに再投資し続けなければならないということを分かっていない(理解できない)オーナーも多くいるように思える。
付加価値が高いということは、様々なアクションを取ることができるということである。付加価値の投資を商品開発や教育に振り分けることも可能だろうし、DX化や多店舗展開に振り分けることも可能だろう。この付加価値の再投資にこそ、飲食業の明暗を分けるヒントが潜んでいる。

前段で述べた参入障壁と付加価値の再投資については、後々多くを語ることになると思われる。今回は、飲食業が戦う為の武器、差別化は参入障壁と付加価値の再投資にあるということだけに留めておきたい。

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