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放課後のかわいい一コマ。その2「白髪切る屋さん」の試験
ある日の放課後のこと、低学年の子たちが何とはなしに遊びはじめました。
箒のようなハタキのような道具(棒+すずらんテープでつくったやつ)、あれをぱたぱたさせながら
「なんか天使さんみたい」「雨が降っているみたい」
と遊んでいます。
そのうちに、みんなの頭に雨を降らせてみたら、静電気で髪の毛が立ち上がることを発見し、大喜び。
「今から、髪ぼさぼさ屋さんで〜す」
お店がはじまりました。
それで、わたしの頭もぼさぼさにしてもらったのですが、立ち上がった毛の中に白髪を見つけたというではありませんか。
せっかくなので、切ってもらうことにしました。
(結構たくさんあるのです)
髪ぼさぼさ屋は白髪切るやさんに生まれ変わり、シャンプーする人とカットする人に分かれました。
白髪がつぎつぎ見つかるので、そのうちにアシスタントも雇いはじめました。
シャンプーで毛を立たせて、白髪を選別して、ハサミを入れる。ナイスなコンビネーション。
あまりにもその仕事が美しいので、そのうち「わたしにも切らせて」と申し出る人がありました。
「いいよ。でも、試験に受かってからじゃないとだめ。」
(なんか、本当の美容室みたいだな。アシスタントからやらせるのかな。)
と思っていたら、
「試験っていうのはね、本当にきれいな石をみつけてくることだよ。」
「きれいな葉っぱでも花束でもいいよ。」
と言うのです。
え〜、それが試験?とその時は思いましたが、後から考えてみれば・・・
この発想といい、飛躍ぶりといい、メルヘン(グリム童話や昔話)の登場人物と同じじゃありませんか。妙に本質をついているのもそう。
やっぱり、彼らはあちらの世界の住人なのですね。毎日のお話はかなり深いところまで、しかもリアルなものとして届いているんだな〜と実感しました。
その後、シャンプー係だった子は「試験」に落とされたことに腹を立て、ぷいっと帰っていきました。(小1男子)
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