ゲーム業界の性的差別(セクシズム)について

オンラインゲームの魅力は、姿を晒さなくても世界中の相手と対戦できる事。
誰がどの世代であっても、男でも女でも関係なく
そこにはただひとつ、「強い者が正義」という絶対的価値が存在する。


 3年ほど前に某fpsでたまたま仲良くなった人と遊んでいた。
きっかけはマッチングした際に「サブ垢?」とチャットをもらったことだった。
そのままほぼ毎日のように遊ぶ。

その間、会話はチャットでお願いしていたのだが
大変だからボイスチャットがいいと言われてしまう。
悪い人じゃなさそうだし、出会ってからのやり取りなども含め安心しきっていた。
年齢も自分とそう変わらない。渋々だが話してもいいかとボイチャをONにした。

「はじめまして…?(エヘヘ)」と言うやいなや、

「は?女ぁ!?」と吐かれた…

どうやら私を男だと思っていたらしく女であった戸惑いからか、なんの感情かは知らないがその後の態度が明らかに一変した

フリックショットを決めても、今までなら「さすがっ」などと言っていたのを露骨に嫌味な言葉を吐かれ、一瞬にして距離を置いた。

初めての経験でとても傷ついた。

女だからなんなんだ。男だったら何が良かったのか。
今までの自分が恵まれていただけなのか、性別で態度を変える人がいることにショックを受けた。
女とゲームをすることは彼の中ではきっと恥なのだろう。

 人には色々な感性や価値観があるのは知っている。
相手の事をあまり言いたくはないが、プレイしている中の人が女であるかもしれないという可能性すら持たない狭い世界で生きている人を酷く軽蔑した。

どうせお前は陰キャでブサイクなきっしょい男だろ!お前のプレイをボロカス言うことも出来たんだぞ!!(本心ではない、言わせてくれ)

ただ私もキレイな言葉を選んで使っていた訳ではなく、それについては反省。


 それから、ゲーム内では女で在ることを隠すようになった。
リアル以外で人と仲良くなるのが怖くなった…
強烈に性別を証すことがイヤになった。
一言で言えばトラウマ。

異性の友人の何気ない「女ってさァ〜」のなによりもの嫌悪感。
どのゲームにもつく「〇〇女子」。
ある女性配信者のライブで「女はゲームするなよ」というコメントをみたこともある。


ネットでこんなタイトルの記事をみたことがある。
「ゲーム業界にセクシズム(性的差別)は存在するか?」

回答は以下だ。

●セクシズムを自分で経験した……60%

●セクシズムを経験した女性を知っている……77%

●自分の知り合いが性差別行為をした……70.7%


Twitchで配信している男性ゲーマー(7.5万人のフォロワー)の発言。
「女性ゲーマーがなかなか増えない理由は、ネット上で受けるハラスメントが男性が受けるそれに比べて悪質なものだからである。」


最近ではVALORANTなどで女性だけのチームが誕生したが、ゲーム人口が男性に比べ少ないなどゲームにおける女性進出はまだまだ発展途上。
女性のプロゲーマーもあまり知られていない。
それ故にバカにされるのも仕方がないということか…。

 冒頭でも話したが、オンラインの良さはどの世代でも性別も容姿も関係ないこと。
なにかを楽しむのに性別は関係ない。

オンラインに限らずゲームは魅力的な娯楽だ。

身体の造りに関係なくどんな動きも可能なこと。
何にでもなれること。(最近は王になった)
どんな容姿でも、例え歩けない人でもゲームの中では平等なこと。

課金システムも好きじゃない。
強さをお金で買うことはゲームを愚弄するのと同等だ。お金を持たない学生や全てのプレイヤーへの冒涜だとさえ感じる。

 今はただの社畜に成り下がってしまったためゲームに没頭することは難しくなってしまったが、
これからもゲームを愛しつつ、悲しいかな昔を夢みて眠る。

そして、何よりも性別や社会的立場関係なく全ての人がゲームを楽しめる環境を望む。
そして、そして、なによりも人の価値は人柄だ。
それは「強い者が正義」という絶対的価値より価値がある。


ーNー

 



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