クラウドソーシングの案件に応募するのが怖い...を乗り越える
クラウドソーシングは経験やスキルを持たない人にとっての希望です。
経済的な理由や時間の都合でスクールに通えない人が、クラウドソーシングを活用しながら学び、仕事できる様になること。子育てや介護など大切な人を守るために一生懸命になっている人が、仕事や将来を諦めないために仕事を続けること。障害を持っていても、自分が使えるデバイスを使い、仕事ができるようになること。対人関係が不安な人がテキストでのやりとりで仕事を得られる様になるということ。
柔軟な働き方がなければ働けないという人たちにとって、現時点ではクラウドソーシングは重要な選択肢の一つです。選択肢は多くありません。
ただ、それまで自分で一歩を踏み出す、ということをあまり経験していない人にとって、新しいことへのチャレンジはとても怖いこと。
はじめてだから怖くて当然です。でも行動しないと未来にはつながらない。
今回は「応募するのが怖い」というテーマで書いてみたいと思います。
怖くてなかなか応募できない
クラウドソーシングに挑戦するための準備は思いのほか、簡単です。
わたしたちが開催している「家ではたらくカレッジ」では3日間の研修で全ての準備を終えますが、全員が完了します。
問題はその後です。2つのグループにはっきりと分かれます。
前に進むグループと、停滞するグループです。
諦めて辞める、というのはまだ良い方です。
一番まずいパターンは、「行動はさほどしないけど、もしかしたら良いことが起こるかもしれないからと、だらだらと続けている」というパターンです。想像しているより早く、数年が過ぎ去ります。残念なことに、受講生の中にも、数年前と全く同じことを言っている方は何人もいます。(力不足ですね、、、)
客観的に見ると「やってみればいいのに…」、もしくは「すっぱりとやめたらいいのに…」と思いますが、本人なりの理由があるのだと思います。
その一つが「怖くて応募できない」です。
「怖い」を乗り越えるためにやれること
受講生にも「案件に応募するのが怖い」という方はたくさんいます。でも不思議とチームで受ける仕事や、繰り返し相談やアドバイスの場を持っていると少しずつ乗り越えていきます。
こう聞くと「チームに入ればいいんだ!」とか「先輩にアドバイスを受ければいいんだ」と考えてしまいがちですが、実際にはそうではありません。
何かあったら相談できる仲間がいるという安全な場づくり
自分の怖いという感情と何回も向き合い慣れるための機会
仲間や先輩から刺激をうけ、行動するきっかけをつくる機会
上記のような機会を複合的に起こしていくことによって、行動していく人が増えていくと考えています。
怖さを乗り越えるためには、自分で上記の様な環境をつくっていくことが必要だと思います。
恐怖はどうコントロールしていくの?
そもそも、なぜクラウドソーシングで応募するのが怖いと感じるのでしょうか?
「もし受注しても納品できなかったら…」「難しくてやれなかったら…」という話を聞きます。それは起こるか起こらないかもわからない未来の想像であることがわかります。
やったことがないことに対して、人は危険を避けるために、ネガティブな想像を働かせます。
怖いという感情は、危険を察知するための機能でもあるということです。危ないかもしれないと思うとノルアドレナリンという物質が脳内に分泌され、判断や行動を促します。そうして人間は生き延びてきたんですね。だから「怖い」と感じることは危険から回避するために大切なもの。
しかし、社会が複雑になるにつれてやっかいな性質にもなってしまいました。やったことがないことは情報が少なく、正確に危険度を測ることができません。危険度がわからないと慎重になり、行動ができません。
恐怖を乗り越えるための答えは非常にシンプルです。それは「行動すること」。でも怖いから行動できないのに、行動しろとは??禅問答の様ですね。どうやって行動するか、考えていきましょう。
1.まずは「どうしよう」と悩むのをやめよう。
まずは「どうしよう」と悩むのをやめましょう。「怖い、でもやらなきゃ」という気持ちの間で「どうしよう、どうしよう」と悩んでいると、恐怖に注目してしまい、さらに怖さが増していきます。
2.客観的に「私、今怖いと思ってるんだな」と容認する
「わたしは今怖いと思っているな」と客観的に冷静に考えること。まずはその感情を第三者のように受け入れてみましょう。「今どう感じているのか」「何が怖いと思っているのか」紙に書き出してみると客観的に捉えやすくなります。
3.何を実現したかったのか、もう一度ゆっくり考えてみましょう。
気持ちが落ち着いたら、何を実現したかったのか、改めて考えてみましょう。
人は思っているよりも簡単に目的を見失います。別のことと自然とすり替わるのです。例えば「子供のために家で働きたい」と思って始めたクラウドソーシングが、いつのまにか、「応募すること」や「受注すること」に目的が入れ替わってしまいます。そうなると、たくさん応募している人や、受注に成功している人などに自分の関心が向き、さらに「応募や受注しなければ!」という思いが強くなります。そのプレッシャーがさらに自分を追い詰めてしまいます。
応募や受注は、「家で働くため」の手段だったはずです。大事にしたかったのはなんでしょうか?そもそも子供と一緒の時間を大切にしたかったり、自分の体を大切にしたかったはずです。
「実現したい!」というポジティブな夢は自分をプラスの方向に動かしますが、「やらねばならぬ」と思った途端、やる気が起きないのは当たり前のことなんです。
どんな働き方や生き方を実現したいのか、もう一度じっくり考えてみてください。これも紙に書き出すと良いと思います。また忘れてしまった時のために、手帳に書いたり、壁にはったりするのも良いでしょう。
4.タスクを小分けにして行動してみよう
達成したいことがはっきりとわかって、さらに気持ちが落ち着いてきたら、今度は「やらねばならぬ」と思っていたことを小分けにしてみましょう。
例えば、「クラウドソーシングで応募をする」という行動は
案件を探す
依頼文を読む
依頼文を整理してみる
わからないところを調べてみる
納期が間に合うかスケジューリングしてみる
クライアントへの質問を考えてみる
クライアントに質問してみる
応募メールを書いてみる
応募メールを誰かに読んでもらう
応募してみる
というように小分けにできます。
応募してみるまで辿り着かなくてもいい、そう思って順番にできるところまでやってみましょう。わからないことを調べたりしているうちに、頭や体も慣れてくるし、自然と理解できることも増えていきます。できることも増えていきます。今どの段階ができないのかはっきりさせることで仲間や先輩にも相談しやすくなっていることでしょう。
まだ「でも応募しなきゃ意味がない」と思ってしまうようであれば、それも落ち着いて考えてみてください。
クラウドソーシングの初心者向けの仕事は幸か不幸か単価も安いのです。だから焦っても得られる額はそう変わりません。目先のお金に囚われるより、自分のスキルが上がったり、メンタルが強くなる方が、生涯で得られる額は上がります。だから許されるならゆっくりで良いのです。なんとか生きていけるなら、とりあえずそれでいいんです。
そうして続けているうちに、徐々にちゃんと成長します。ゆっくりすぎるかも、と思っていても、いつのまにか同じ時期に始めた人を追い抜いていることは珍しくありません。
5.外の世界と触れてみよう
関係ないことを学んでも意味がない、と感情も行動も閉じこもっていると、経験値が上がらず、さまざまな怖さに対応することができません。もし、自営型テレワーカーやクラウドワーカーが集まる機会があれば、ぜひ行ってみてください。刺激をうけることは、具体的に何か得られているという実感がなくても、確実に自分に影響を与えています。なんになるのかわからないような細かい刺激を受けて人は成長していくのです。わかりやすい、絶対にこうなるなんていう「効果的な正解」を求めるのではなく、多様なことに触れることを優先してみましょう。
くれぐれも「友達作らなきゃ!」とまた「やらねばならぬ」をつくって新しい恐怖を作らないように!新しい機会に触れる、それだけでいいんです。
「人に会いたくない」と強く感じる時は、もう少し先でもよいかもしれません。そういう人は「本を読む」のもおすすめです。
「インターネットで検索したっていいじゃない」と思われそうですが、インターネットっていろんな人がいろんな価値観で書いているために、当然ネガティブな情報も溢れています。感情が落ち着かない時はネガティブな情報ばかり拾ってしまったり、ショックを受けたりしやすい状態になっています。
なので、著者がはっきりとわかる本の方がおすすめです。
役に立つ本でなくても大丈夫。自分が自然に読みたいと思い、自分の視野を広げてくれるようなものを選びましょう。漫画もおすすめです。
柔軟な働き方を目指すのだから、考え方もやわらかく
あなたが目指そうとしている「自営型テレワーカー」つまり「家で働く」という働き方は、とても柔軟な働き方です。柔軟な働き方に適応するのは、考え方も柔軟な人。柔軟な働き方に合わせるにはまた自分も柔軟にならなければなりません。
「こうせねばならぬ」という自分が生み出したプレッシャーにがんじがらめになるのではなく、「応募しなくていもいいんだ」「この仕事でなくてもいい」「家で働けるようになりたい」「こんな仕事ができるようになりたい」などと視点を変えて考えられるようになると良いですね!
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